もともと、「大阪ドーナッツクラブ」という名称だったものを、拠点を京都に移したことから改名したのが「京都ドーナッツクラブ」というチームです。
結成は2005年。メンバーは現在10名以上。
様々な本職をかかえながらも、その合間にチームとしての活動に従事しています。
活動の目的は、「イタリア文化を日本に紹介する」というもの。
扱うジャンルは、小説、絵本、音楽、演劇、食など、多岐にわたります。
そして、映画ももちろん、一つの大きな柱となっています。
自分たちがいいと思ったイタリア映画の配給を引き受け、自分たちで字幕を付けて、日本で上映する。
「イタリア映画は、日本では、特に若者にはあまり知られていない。でも、面白いものがたくさんある」
と話すのは、同チームの野村雅夫さん。
「イタリア映画の水先案内人になりたいと思っています」
との決意の通り、さまざまな映画をいろんな劇場で上映することに尽力してきました。
2013年は、元・立誠小特設シアターや第七藝術劇場などのミニシアターで、シルヴァーノ・アゴスティ、エウジェニオ・カプッチョという監督の作品を特集上映しました。
■知られざるイタリア映画の世界を 京都・立誠小で特集上映 http://www.cinepre.biz/archives/7156 ■イタリア巨匠フェリーニの薫陶 第七藝術劇場でカプッチョ監督特集 |
そんな彼らが「京都」の名前を冠したのには理由があります。
拠点となる「チルコロ京都」が、2013年8月に京都の木屋町通りに生まれたからです。
「チルコロ」とは、イタリア語で「サークル」を意味する言葉。
イタリアに同名のカフェ兼集会所がたくさんあることから、
「輪が広がっていく拠点をつくりたい」
との思いで命名されたそうです。
普段の平日はカフェ・コワーキングスペースとして営業。
週末は、さまざまなイベントをする場として機能しはじめました。
映画の上映会も精力的に企画していきたい、と野村さんは言います。
■輪が広がる空間を―京都ドーナッツクラブが「チルコロ京都」開設 http://www.cinepre.biz/archives/7285 ■京都で被災地ドキュメンタリー上映 トーク&ミニライブも |
9年もの幅広く息の長い活動を経て、いよいよ拠点を手に入れた京都ドーナッツクラブ。
これから関西を中心に、どんなイタリア文化の風を吹かせてくれるのか。
今後に期待したいチームの1つです。
■京都ドーナッツクラブ http://www.doughnutsclub.com/ |
野村雅夫さんは、FM802などのラジオでDJをつとめるマルチな才人。 そんな彼がイタリア映画の配給を志したのは、訪れたイタリアでシルヴァーノ・アゴスティ監督に出会い、彼の運営する劇場でエウジェニオ・カプッチョの作品を観たことがキッカケだそうです。 |