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輪が広がる空間を―京都ドーナッツクラブが「チルコロ京都」開設

映画の配給や書籍の翻訳など、イタリア文化を日本に紹介する活動を続ける京都ドーナッツクラブが、コワーキング&イベントスペース「チルコロ京都」を開設。同メンバーでFM802のDJもつとめる野村雅夫さんに話を聞いた。


京都ドーナッツクラブの野村雅夫さん

クリエイティブな発信拠点が、京都に新たに誕生した。

「京都ドーナッツクラブ」の前身は、2005年に作られた「大阪ドーナッツクラブ」という有志団体。FM802などでDJをつとめる野村雅夫さん、コントユニット「かのうとおっさん」などで活躍する有北雅彦さんらを中心に、イタリアの文化を日本に広く紹介することを目的に結成。「知的好奇心の輪を広げる」ことをモットーに、イタリア映画の翻訳・配給・上映や、小説・絵本の出版、舞台の上演など、さまざまな活動に取り組んできた。

「ずっと、拠点を持ちたいと考えていた」と話す野村さん。その念願がかない、8月1日に京都の木屋町通り近くに「チルコロ京都」をオープン。平日は、会員登録した人に仕事の空間を提供するコワーキングスペースとして営業する(会員以外もビジターで利用可能)。
またカフェ・バーとしての営業や、イベントスペースとしての展開も準備中。現在は近くの「元・立誠小特設シアター」で同グループが開催している「アゴスティ&カプッチョ特集上映」の関連イベントや、ドキュメンタリー映画の上映とライブなどの催しが予定されている。


コワーキングスペースが並ぶ施設内。奥にはカフェスペースも。

スペース名の「チルコロ」とは、イタリア語で「サークル」の意。イタリアの地方には、同名のカフェ兼集会所が数多くあるとのことで、「交流所として機能している素敵な場所。同じように『友達の友達』あたりの人たちが集う空間、輪が広がっていく拠点を作りたかった」という。
「イタリア映画の水先案内人になりたい、と思っています。イタリア映画を見る若い人はそんなに多くないと思うので、そういう人たちに『ちょっと面白そうなことをやっているな』と感じてほしい」と話す野村さん。「肩肘張らず、イタリア映画の面白い見方、ポップな切り口もどんどん提案していければ」と意欲を見せている。

「チルコロ京都」は、平日10時~18時はコワーキングスペースとして運営(18時以降もカフェバー営業中は利用可能)。月会員は専用の棚を利用できるほか、イタリア関連の書籍が集まった「チルコロ文庫」の貸出が許可される。
木~土は、カフェ・バーとしての営業を予定。また平日夜と土日祝は、イベントスペースとしての貸し出しも可能。上映会など、自分たちが企画する催しも、どんどん打ち出していく予定だという。


チルコロ文庫や専用ロッカーを設置

京都の地に生まれた、映画や文学、音楽など様々な文化を横断したクリエイティブ拠点。
ここから、イタリア映画の新たなファン、イタリア文化の新たな動きが生まれることを期待したい。

詳細情報
営業時間 ・コワーキング利用
 月~金の10時~18時

・カフェバー営業
 木・金・土の18時30分~23時を予定

・イベント利用
 月~金の夜と、土日祝の終日

場所 チルコロ京都
京都市中京区南車屋町282
サイト チルコロ京都
http://circolokyoto.jimdo.com/
京都ドーナッツクラブ
http://www.doughnutsclub.com/
知られざるイタリア映画の世界を 京都・立誠小で特集上映
http://www.cinepre.biz/?p=7156