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九条にワークショップ短編3作 橋口亮輔監督は“全身タイツ”作品

ワークショップから生まれた短編作品3作品をまとめて公開するシリーズ「+1(プラスワン)」の第4弾がシネ・ヌーヴォで上映中。その中の『ゼンタイ(特別編)』を手がけた橋口亮輔監督(『ハッシュ!』『ぐるりのこと。』)に話をうかがった。


シネ・ヌーヴォを訪れた橋口亮輔監督

新たな才能と出会う場を、ぜひこの機会に。

「+1」は、俳優やタレントのマネージメントなどを行うアプレが、毎年開催しているワークショップを短編映画にして発表するプロジェクト。同ワークショップではこれまでも、篠原哲雄、瀬々敬久、金子修介、青山真治、山崎貴、清水崇ら著名監督を講師に招き、作品制作を行ってきた。
第4弾となる「+1 Vol.4」では、『のんちゃんのり弁』『死刑台のエレベーター』の緒方明さん、『ハッシュ!』『ぐるりのこと。』の橋口亮輔さん、『僕は妹に恋をする』の安藤尋さんの3人が参加。それぞれが生徒ともに『石にも風にもなれない』(30分)、『ゼンタイ(特別版)』(15分)、『夜の途中』(55分)の3作品を作り上げた。
『石にも風にもなれない』は、彼氏とケンカして山中で1人になった女性が、キャンプ場に到着して1人でキャンプをすると・・・というストーリー。『ゼンタイ(特別版)』は、全身タイツ(略してゼンタイ)の愛好家者たちが集うオフ会の様子をユニークかつ赤裸々に描いた作品。『夜の途中』は、自分に自信のない女優が後輩から言われたことをきっかけに自分の人生を見直す物語。
(以下公式サイトより引用)




橋口監督が描いた「全身タイツ」は、実際に「全身タイツを着て交流会をする」愛好家がいるとのこと。最初は即興劇をとりたいという思いから「全身タイツ(ゼンタイ)」というテーマを選んだが、調べるうちにその奥深さが分かってきたという。
短編の予定のつもりが、「撮ってみたら、出演してくれた人みんなの演技が面白かったんです。もったいないなと思ったので、長編も作ろうと思った」と話す。短編ではゼンタイ愛好家の交流会のシーンのみを抜粋したが、完全版では彼らの普段の生活も描かれる予定だという。
「“ゼンタイ”は単なるコスプレやおかしいものではなく、精神的なものに深く結び付いているんです。1枚皮をかぶることで、ぜんぜん違う感覚になる。人間って面白いなあと思いました」と語る橋口監督。『ゼンタイ』の完全版は2013年秋に公開予定。

「+1 vol.4」は大阪・九条のシネ・ヌーヴォで7月12日(金)まで上映される。

詳細情報
上映日程 6月22日(土)~7月12日(金)
映画館 シネ・ヌーヴォ
大阪市西区九条1-20-24、TEL 06-6582-1416)
サイト 「+1 vol.4」公式サイト
http://www.movie-plus1.com/
シネ・ヌーヴォ
http://www.cinenouveau.com/