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「桃まつり」詳細プログラムのお知らせです。

5/26から行われる、女性監督たちの上映フェス「桃まつり」。
今回はその詳細なプログラムについてお伝えします。


桃まつりについては、こちらの記事をどうぞ。
■中崎町に女性監督たちの「桃まつり」
http://www.cinepre.biz/?p=491

■女性監督たちからキネプレ、そして大阪の人たちにメッセージ!
http://www.cinepre.biz/?p=452

以下、詳細プログラムです。
「桃まつり」は、9作品が3つに分けられています。
それぞれ「壱のすき」「弐のすき」「参のすき」。
まずは、それぞれの3作品ずつを紹介します。

■壱のすき

『帰り道』

監督:竹本直美 時間:15分
【あらすじ】
都会に憧れ出て行った奈美が、やむを得ない事情で田舎に戻る道中、幼い頃に川辺で会った老人のことを思い出す。奈美にとって故郷の象徴である老人の、子供の頃には分からなかった気持ちが分かり、そして、故郷で生きて行く決心をする。
【制作意図】
「帰りたい…」震災直後によく聞いた言葉。生まれ育った愛してやまない場所。以前、母や、祖母が「この場所(田舎)しか知らないし、此処を離れる事は出来ない」と言っていた事を思い出し、このふたつの言葉が重なり、彼らの思いを形の出来ないだろうか…と、この物語が生まれました。

『フィガロの告白』

監督:天野千尋 時間:22分
【あらすじ】

【制作意図】
誰もが経験する、おばかで身勝手で、けれど愛おしい中学生時代。私自身、穴があれば入りたくなる様な思い出ばかり・・・。
そんな甘酸っぱい日々の「すき」を、キラキラ活き活きと再現したい!という一心で作りました。
これを見て、中学の頃の淡い恋と、爽やかな悪意に満ちた友情を、懐かしんでください。

『the place named』

監督:小森はるか 時間:36分
【あらすじ】
戯曲『わが町』(作:ソートン・ワイルダー)をもとに、田舎町に生きる少女の一日の生活と、『わが町』第3幕の舞台稽古をしている劇団員たちが交互に描かれる。死者たちが生きている世界について話す戯曲の言葉は田舎町の日常に重なると共に、演じている役者自身にも投影される。役者とのプロセスの中で出来上がった作品である。
【制作意図】
私が制作する上で重視していることは、撮影現場をつくりあげていくまでの演者とのプロセスです。シナリオから演者に与えられた役、シーンをイメージ通りに再現する作業ではなく、そこに書かれている単語一つひとつをその場所から探して行くようなことから始まります。役柄に対して体験や記憶の中から共感あるいは疑いを発見させること、シナリオの言葉を借りて演者自身の内面へ問いかけるような行程をカメラがいかにして立ち会うかを考えて制作しました。

■弐のすき

『春まで十日間』

監督:ステファニー・コルク 時間:13分
【あらすじ】
3.11の大震災の時、アムステルダム在住の若い日本人女性が日本にいるお母さんに電話をかけようとする。
【制作意図】
この作品を創るきっかけになったのは、現在オランダ在住で仙台出身の親友が去年の3月11日のあと、全く家族と連絡が取れず情報が得られないままの一週間を過ごしたことでした。遠く離れた外国の地ではいつもと変わらない毎日を過ごしながら、未来も不確かのまま待つことしかできない主人公の人生のエピソードを描きたいと思いました。

『口腔盗聴器』

監督:上原三由樹 時間:27分
【あらすじ】
先代から続く、歯科医院を経営する男。歯科医院の入るビルのオーナーが亡くなり、新しいオーナーとしてその娘である女が嫁ぎ先から帰ってくる。男はかつてその女に幼い恋心を抱いていた。時が過ぎ、初恋の面影の中で輝いていた少女の姿はすっかり消え、目の前に存在する月並みの女。離婚をし、戻ってきたという女には、一人の娘がいた。少女は男にとっての青春の生き写しそのもの。男は、遂げることのできなかった想いが湧く反面、受け入れてもらえるはずのない失望感から、男にしかできない少女との距離の縮め方を思いつき、実行していく。
【制作意図】
心に押し込めていた衝動が現実の行動に移るとき、女性の年齢や存在に関する価値について考えたとき、他人には理解されない部分に共感してくれる人が現れたとき。頭と体がグラグラ揺れるような感覚になります。そんな感覚を客観視する映画を観たい気持ちから、制作が始まりました。

『最後のタンゴ』

監督:熊谷まどか 時間:31分
【あらすじ】
結婚前提で同棲していた年下の彼氏・シュンジが突然部屋を出て行き音信不通に。レイコは納得がいかない。腹が立つ。『もう帰る場所なんてないから!!』とばかりにシュンジの荷物をさっさと処分し引っ越しの準備を進めているのだが・・・。
【制作意図】
例えば「嬉しい」なら笑顔が、「悲しい」なら涙が、共感を誘うきっかけになり得ますが、では「好き」というキモチが胸に広がるあの瞬間はどうすれば伝えられるだろう?と考えました。「匂いの記憶」が、カチコチに固まった心を突き崩し、その下から素直な「好き」という感情があふれ出てきた体験って多くの方がお持ちではないでしょうか?

■参のすき

『さめざめ』

監督:星崎久美子 時間:20分
【あらすじ】
夏子と卓が二人で暮らし始めて4年。アパートの2回目の更新がやって来た。夏子は「更新はしない」と言い、一人で不動産屋に通い新居を探しているが、卓にはその理由がわからない。更新の期限が近づくにつれますます機嫌悪くなる夏子は卓に向けてあるメッセージを発するが・・・。
【制作意図】
「すき」に限らず、自分の気持ちをきちんと人に伝えることができたら、それはとても素晴らしいことです。だけど、なかなかそうもいかない。そんな人たちの映画を作りたい、といつも思っています。

『LATE SHOW』

監督:佐藤麻衣子 時間:26分
【あらすじ】
叔父の所有していた雑居ビルの屋上で、叔父への憧憬にひたって過ごすまもる。まもるの古い友人・ひろしは、頑なで大きな身体のまもるに昔から追従している。叔父の3回忌の日、叔父の集めたアメリカ映画がかかる屋上。地元のバイカーとたむろする少女が現れると、まもるは少女に興味を示し始める・・・。
【制作意図】
ひとたび「◯◯をすき」と言葉にしたときの、嘘っぽい、空虚な、言ったとたん「本当にすきなのか?」と考えてしまうような、「すき」の持つあの軽薄な印象は一体なんなのでしょうか。その軽薄な感じこそが、「すき」ということの実体ではないでしょうか。

『SAI-KAI』

監督:名倉愛 時間:27分
【あらすじ】
へたれヤクザの伸雄(ノブ)はある日幼なじみの西村(りょうちゃん)と再会する。ノブの恋人で、同じく幼なじみの夏美を交え再会を祝う三人だったが、彼らには歓迎せざる運命が待ち受けていた。
【制作意図】
あらゆることに気力を失ったときにある本を読んでげらげら笑った。自分の爆笑に驚くほどげらげら笑い、気づいたら元気になっていた。笑うだけで!?こいつはいいや。自分も何か作るなら人を楽しませたい。そして自分も楽しもう。 Vシネやろうぜなんて言葉に乗っかって、その気になって、落ち込んで。たどり着けたか、エンターテインメント。

この9作品の短編映画が今回上映されます。
上映スケジュールがこちら。

  12:00~ 13:45~ 15:15~ 16:45~ 19:00~
5/26(土) 壱のすき 弐のすき 参のすき 特集上映
5/27(日) 弐のすき 参のすき 壱のすき 特集上映&トーク
5/28(月)         壱のすき
5/29(火)       参のすき
5/30(水)         弐のすき
5/31(木)       参のすき
6/ 1(金)       壱のすき
6/ 2(土) 参のすき 壱のすき 弐のすき 特集上映
6/ 3(日) 壱のすき 弐のすき 参のすき トーク
6/ 4(月)         弐のすき
6/ 5(火)         参のすき
6/ 6(水)         壱のすき
6/ 7(木)         弐のすき
6/ 8(金)         参のすき

■5/26(土)16:45~の特集上映
□上映作品
『古都奇譚・秋』 監督:熊谷まどか 20分
『茜さす部屋』 監督:星崎久美子 75分

■6/2(土)16:45~の特集上映
□上映作品
『ひょうたんから粉』 監督:上原三由樹 36分
『恋はパレードのように』 監督:天野千尋 55分

■5/27(日)16:45~の特集上映&トーク
□上映作品
『あこがれ』 監督:フランソワ・トリュフォー 26分
『男の子はいつもパトリックという名前なのね』 監督:ジャン=リュック・ゴダール 21分
□トーク
 テーマ:「ヌーヴェルバーグ」から遠く離れて…
 竹本直美さん、熊谷まどかさん、星崎久美子さん、佐藤麻衣子さん(司会:戸田光啓さん)

■6/3(日)16:45~のトーク
 テーマ:「すき」を撮ること
 竹本直美さん、佐藤麻衣子さん、天野千尋さん、上原三由樹さん、名倉愛さん
 ゲスト:スペシャルゲスト:松井良彦さん


■会場
「PLANET+1 」(プラネットプラスワン)
(大阪市北区中崎町2丁目3-12パイロットビル2F(中崎第2ビル) 、TEL 06-6377-0023)

■料金
□通常上映<壱・弐・参のすき>
・前売
1回券800円
3回券2,000円
※前売り券はPLANET+1第七藝術劇場シアターセブンシネ・ヌーヴォ梅田ガーデンシネマで購入できます。

・当日
1回券一般1,000円/会員・学生800円
3回券一般2,400円/会員・学生2,000円

□特集イベント
・特集上映 均一800円
・特集&トーク 本上映半券定時で無料

■サイト
「PLANET+1 」(プラネットプラスワン)
http://www.planetplusone.com/
「桃まつり」公式サイト
http://www.momomatsuri.com/