山形県に伝わる在来作物と、その種を受け継ぐ人たちの姿を追ったドキュメンタリー映画『よみがえりのレシピ』が、大阪・十三の第七藝術劇場、京都シネマ、神戸アートビレッジセンターで順次上映される。
『よみがえりのレシピ』の渡辺監督 |
埋もれがちな作物に光をあてる人たちの奮闘をカメラに収めた作品が、いよいよ関西に上陸する。
『よみがえりのレシピ』(2011年、95分)は、戦後の品種改良の影に消えていきつつある在来作物にスポットライトを当てたドキュメンタリー映画。古代からの種を守り継ぐ人たちと、その作物を新しい料理に生まれかえらせようとする奥田シェフの姿を記録している。
香港国際映画祭2012、山形国際ドキュメンタリー映画祭2011にそれぞれ正式出品。
監督は、民俗映像やドキュメンタリー作品を多く手がけてきた渡辺智史さん。山形県出身だが、関東に出ていたこともあり、「こういう在来作物に関する活動を最初は全然知らなかった」という。
「スローフードには、地域の食材を作る生産者を大切にすること、消費者や研究者がばらばらに活動するのではなくコミュニティとしてやっていくということ、そして子供たちの味覚を大切にするということ、その3つが大きな柱としてあるんですが、山形の在来作物に関しては全て満たされていました。これは記録しないと、という思いにかられたんです」と話す。
ドキュメンタリー映画の制作を決意し、神奈川のアパートを引き払って山形に長期滞在。腰をすえて撮影に臨んだという。
「食の話だけでなく、地域のコミュニティの問題や、そのコミュニティが活動していく中で生まれてくる可能性を描きたかった」と話す渡辺監督。
山形で生まれた日本のスローフードに対する新たな活動の芽を、ぜひ観てほしい。
『よみがえりのレシピ』は第七藝術劇場で4月20日(土)から、京都シネマで5月4日(土)から、神戸アートビレッジセンターで5月18日(土)からそれぞれ公開。
■上映日程
・第七藝術劇場
4月20日(土)~5月10日(金)
・京都シネマ
5月4日(土)~
・神戸アートビレッジセンター
5月18日(土)~
■上映映画館
第七藝術劇場
(大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6階 、TEL 06-6302-2073)
・京都シネマ
(京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620番地、TEL 075-353-4723)
・神戸アートビレッジセンター
(神戸市兵庫区新開地5-3-14、TEL 078-512-5500)
■サイト
『よみがえりのレシピ』公式サイト
http://y-recipe.net/
『よみがえりのレシピ』特別披露 食事とトークショーも【キネプレレポート】
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