事故で高次脳機能障害を負ったディジュリドゥ奏者・GOMAさんの、過去と未来をつなぐ3Dドキュメンタリー映画『フラッシュバックメモリーズ3D』が、T・ジョイ京都と梅田ブルク7で公開されている。監督は、『あんにょん由美香』『童貞。をプロデュース』などの松江哲明さん。
 ディジュリドゥ奏者・GOMAさん（写真左）と松江哲明監督 |
ドキュメンタリーと3D、そして音楽を融合させた新しい映像体験が、関西を席巻する。
『あんにょん由美香』『童貞。をプロデュース』など話題のドキュメンタリー映画を数多く手がけてきた松江哲明監督が、今回被写体に選んだのは、オーストラリアの先住民アボリジニの伝統楽器ディジュリドゥ奏者・GOMAさん。同楽器の日本における第一人者として知られ、世界や日本各地で精力的にライブ活動を行い、多くのファンを獲得してきた。だが2009年の交通事故により、高次脳機能障害を負ってしまう。同作は、事故前の記憶の多くを失い、事故後の記憶もなかなか定着しないという困難な状況に陥ったGOMAさんが、それでも再びディジュリドゥを手にし、ステージに立ち戻る様子を描いている。
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特徴的なのは、ドキュメンタリー映画に3Dの手法を取り入れている点。GOMAさんが演奏しているシーンなどに、記憶やイメージを立体的に挿入することで、あらたな3D体験を創出している。この映画を3Dで制作することについて松江監督は「最初にGOMAさんに出会った時から、すでにその構想が思い浮かんでいた」と話す。
GOMAさんは、「事故後はずっと、自分の過去を掘り起こす作業をやってきたけど、この映画を作ってもらえたことで、人に説明するのがたやすくなった。そのエネルギーを、これから第2の人生を歩むために振り分けることができるようになった。すごく感謝しています」と話す。
松江監督はGOMAさんの日記を見た時、「これはGOMAさんにとって脳を助ける道具なんだ」と実感。「じゃあこの映画も、その道具の一つになればと思った。GOMAさんは忘れてしまうかもしれないけど、その場所にGOMAさんがいたという証になれば」という思いで作ったという。
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また、ディジュリドゥを含めた音楽が圧倒的な迫力でせまってくるのも、この作品の見どころの一つ。松江監督は、「GOMAさんは、ミュージシャンで自分たちは映画の作り手。だから、それぞれの分野で勝負すべきだと。GOMAさんの日常をメインにすることもできたけど、GOMAさんの音楽に、自分たちの映画をぶつけることこそが、やるべきことだと考えた」と熱い思いを語った。
「最初から、GOMAさんの出身地である関西に持ってきたかった」と感慨深げに振り返る松江監督。「3Dの時点で上映のハードルも上がってしまう。だから、こうして関西にGOMAさんの映画を持ってこれて、すごくうれしかった」と話した。
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■予告編
■上映日程
梅田ブルク7 1月19日（土）～2月1日（金）2月8日（金）まで延長！
Tジョイ京都 1月19日（土）～1月25日（金）2月1日（金）まで延長！
※以下、2D上映 『極私的神聖かまってちゃん』との特集上映
第七藝術劇場 2月9日（土）～2月22日（金）
京都みなみ会館 3月10日（日）、3月12日（火）、3月13日（水）、3月15日（金）
■サイト
『フラッシュバックメモリーズ3D』公式サイト
http://flashbackmemories.jp/
話題の3Dドキュメンタリー 松江監督とGOMAさん登壇【キネプレレポート】
http://www.cinepre.biz/?p=4016
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