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若松孝二監督最新作『千年の愉楽』 (京都シネマ)

京都シネマからの寄稿です)


今日1/14(月)、映画『千年の愉楽』先行上映会がある。昨年10月、交通事故で亡くなった若松孝二監督の遺作だ。佐野史郎さん、井浦新さん、高岡蒼佑さん、高良健吾さんら出演者の舞台挨拶付。チケットは立見分も含めてすべて完売している。
これだけの人たちが一堂に会することは京都ではなかなかないことだし、問合せの数も半端ない。新さん最近CMとか出まくってますからね。眼鏡のは最初みたときビックリしたけど。若松監督本人に来ていただけないのはとても残念だが、この作品の舞台挨拶は昨年の湯布院映画祭とベネチア国際映画祭でもあったらしいから、登壇する4人からその時の話が聞けるかも知れない。
どちらにしても『千年の愉楽』が京都のお客さんにどのように受けとめられるかとてもたのしみ。
若松作品の舞台挨拶はいつもなんかヒートアップするから、見ていてすごく興奮する。


『千年の愉楽』(c)若松プロダクション

前作『11.25自決の日―三島由紀夫と若者たち―』のときも若松監督と主演の井浦新さんが舞台挨拶に来てくれた。
なんと、その後に新さんは来てくれたお客さん全員にサインと記念撮影みたいなこともしてくれた。文章で書くと一行で済むけど実際やるのはすごいたいへんなことだと思う。時間もめちゃくちゃかかるし、手のひらの感覚なんかもきっと麻痺してるはずだ。
でも疲れなんていっさい見せずに、1人1人と同じように丁寧に穏やかに対応する。ちょっとだけあった休憩時間中に、しんどくないすか?って聞いてみたら、映画を観てくれた人に直接感謝の気持ちをつたえることができるのはほんとにうれしいみたいなことを言っていて、新さんてほんとにかっこいいなってなりました。マジ男前。冗談抜きで。


『千年の愉楽』(c)若松プロダクション

まあでも今回は京都の後すぐに大阪も回らなきゃいけないみたいなので、たぶんそういうのはなさそう。
ちなみに京都シネマは地下で阪急に直結しているのでアクセスが便利です。神戸→京都→大阪と先行上映をはしごする人もきっとストレスなく乗り継ぎできるはず。
舞台挨拶の様子は次の回のときに報告しようかなと思っている。なんか別のアレが入ってくるとアレだけど。ほら、大きな特集とか目玉イベントとかのことだけど。
あと、〈追悼・若松孝二監督特集〉ということで、何作かまとめて上映することも決まってます。
若松監督が何度も言っていた「ミニシアターは作品選びが一番重要だ」という言葉と、なぜか、「アホな連中にいくら金を出してもつまらない映画しか撮らない」という言葉を思いだす。
怒ったらコワかったけど、ぼくたち劇場スタッフには、普段はとてもやさしくて物静かな人でした。


(c)若松プロダクション

『千年の愉楽』公式サイト
http://www.wakamatsukoji.org/sennennoyuraku/