「いろんな顔を持っている自分。常に変化している自分。絵を通じて、僕の中身をもっと知ってもらいたい」。タレントの香取慎吾さんが約3年ぶりとなる個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』を開催。
その全国巡回が今春、大阪からスタートすることを受けて、2月1日(水)に記者会見が行われた。
音楽、お芝居、バラエティなど多方面で活躍する香取さんは、アーティストとしても知られており、小さいころから絵を描くのが大好きだったという。
「絵の楽しいところは、自分と会話しながら描くところ。僕は、描くときに頭と手が別になるんです。手が丸を描き出したら『あっ、丸なんだ』と思うし、次に線を引いたら『え?花?顔にするの?』って聞くみたいな……。そういうやり取りを自分の中でずっとしています」。
まるで目の前にキャンバスがあるかのように、空に円を描きながら話す姿からも、心から楽しんでいることが伝わってくる。また、作品づくりには終わりがないことも面白さの一つだという。
「真っ白いキャンバスに線一本だけ引いて、『これが僕の作品です』と言ってもいい。ゴールがなくて、自分で終わりを決められます。いつ終わりにするかを考えるのも楽しいですね」と目を細めた。
そうして絵を描き続けるうちに、「いつか個展でいろんな人に見てもらいたい」という思いを抱いた香取さん。その夢は2018年、パリ・ルーブル美術館にて実現し、翌年には東京にて『BOUM!BOUM!BOUM!香取慎吾NIPPON初個展』も開催。18万人超を動員した。
そして3回目となる今回は、自身初となる全国巡回アートツアー。「光と闇」を表現した作品が約200点展示される予定だ。
テーマについて、香取さんは「光はもちろん居心地がいいけど、闇の部分も案外嫌いじゃない」と語る。「闇の部分って、皆さんあるじゃないですか?そういう上を向けない時間に自分がつくられて、また明日に、光に向かっていけるんじゃないかな」と微笑む。さらに、こうした闇の側面は個展だからこそ見せられる部分、とも付け加えた。
「アイドルとしてステージに立つときは、皆で上を向いて光を目指しているから、こんな闇があるなんて言っていられないですよね。でも絵を描くことで見せられたら、こんな一面もあるんだって楽しんでもらえるかなと思っています」。
昨年12月、東京にて開幕した本展。大阪で開かれるのは、その全国巡回の第一弾となる。
子どものころからコンサートなどで来ることが多かったという大阪について、「いつも熱い応援で背中を押していただけるのが嬉しいです。あと、美味しいものがたくさんありますよね。最近やっと外に出掛けてご飯を食べられたり、街の様子を見ることができたりするようになって、今改めて大阪を楽しんでいます」と話した。
また、大阪では約2ヶ月間にわたって開催されることもあり、ここだけの完全新作も展示予定だそう。制作はこれからのようで、「粉もんを描こうかな」と笑いを誘う場面も。「初めてのツアーだし、大阪で見てもらえるなら、ここの会場ならではのものを作りたいと思っています」と目を輝かせた。
「一度と言わず、何度でも足を運んでほしい」と香取さん。東京開催時は、ご自身も何度も会場に行ったそうで「あまりに顔を出しすぎて、最後のほうは自分でも控えたくらい」と笑った。
ただ、そうして何度も訪れる中で、改めて作品を見ると発見があると目を見張る。「僕は絵の中で遊ぶのが好きで、メッセージを隠すことがあるんだけど、隠した場所を覚えていないんですよね。だから今になって見つけて、びっくりするんです(笑)」。
大阪会場にも遊びに来ると力強く話し、「僕と会ったら、『あら慎吾ちゃん』って声をかけてくださいね」と微笑んだ。
子供のころから大好きだった絵。いつの日か個展を開きたい、そして日本中を巡りたい。夢のまた夢だと思っていたアートツアーが、いよいよ大阪から実現する。
最後に香取さんは、「ここに来てやっと実感が湧いてきて、改めて大阪から始まることを嬉しく思います。僕の夢が叶う瞬間を、たくさんの人に見に来てほしい」とアピールした。
香取慎吾個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』は、2023年4月20日(木)〜6月18日(日)グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ(大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館内)にて開催予定。
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