映画『コーンフレーク』の上映が大阪・九条のシネ・ヌーヴォでスタート。2月11日(土)に磯部鉄平監督や出演者による舞台挨拶が行われた。
『コーンフレーク』は、夢と現実に悩みながら衝突する20代後半の同棲カップルをリアルに描いたラブストーリー。同棲7年目になる裕也と美保が主人公で、音楽の夢を捨てきれず自堕落に生きる裕也と、これからに不安を抱く保険外交員の美保の日々を描く。
監督・磯部鉄平さんは、これまで様々な映画祭で受賞・入選。今作『コーンフレーク』は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020 観客賞、第13回網走映画祭 準グランプリ、TAMA NEW WAVE ある視点部門などに輝き、今年1月、池袋シネマ・ロサから上映がスタートした。
(C)belly roll film
今回の舞台挨拶では、磯部監督と脚本の永井和男さん、主演の裕也役・GONさん、楽曲提供と出演のすのうさん、出演者の時光陸さんが登壇した。
撮影してから公開まで5年かかったという本作。磯部監督は「やっと公開することができて感無量です」とあいさつ。
GONさんは「大好きな作品です。自分の地元でもある大阪で観てもらえるのがとてもうれしいです」と話し、涙ぐむ場面もあった。
GONさん(左)と、ミュージシャンのすのうさん(右)
トークでは、同作の制作のきっかけや、タイトル「コーンフレーク」の由来となったミュージシャン・すのうさんの同名楽曲についての話も。
磯部監督と永井さんは「『コーンフレーク』の曲を聴いて、すごくいい曲だと思って、それをもとに話を膨らませて作っていきました」と話すと、すのうさんが「この曲がこんな感じの映画になるとは(笑)。解釈が違う、壮大な誤解です(笑)」と会場を笑わせながら、「自分もミュージシャンなので、夢を追う青年の姿が刺さるというか、共感するところが多くて良い作品でした」と評価した。
楽曲の解釈をめぐって永井和男さん(左)とバトル?(笑)
今作に合わせてギターの練習を頑張ったというGONさん。磯部監督は「当時の20代後半だったGONさんや美保役・高田怜子さんの状況と、僕の20代後半のだらだらした日常を重ねて、今回の作品ができました」と振り返った。
磯部監督の最初の短編以来、多くの作品に出演している時光陸さんは「磯部監督の作品は、『ダメなところがあっても、それでいいんだよ』と言ってくれる、そんな優しさがにじみ出ています。それが磯部監督作の良さだと思う」と話す。
「磯部監督作のやさしさ」について語る時光陸さん
最後に磯部監督は、「このシネ・ヌーヴォという映画館がある九条は、映画の舞台となった2人のマンションからも歩いていける距離にあるんです。まさに、あの2人が暮らした町が近くにある。この映画館で観ていただくのはとても良い体験なのかなと思います」と呼びかけ、初日舞台挨拶は終了。終了後はパンフレットへのサイン会も行われた。
「舞台となったこの場所でぜひ観てほしい」と語る磯部監督
映画『コーンフレーク』は、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで2月11日(土)から24日(金)まで上映中。2月12日(日)にも出演者たちの舞台挨拶があるほか、2月17日(金)にはすのうさんのミニライブも予定されている。
劇場ではグッズも展開中。シネ・ヌーヴォからの提案で実現したという「コーンフレーク型のピアス」や、俳優の根矢涼香さんデザインのTシャツなども販売。
なお、脚本・永井和男さんが監督を務めた作品『この街と私』が大阪・十三の映画館シアターセブンで2月18日(土)から24日(金)まで上映が予定されている。こちらもチェックしてほしい。
映画『コーンフレーク』予告編 |
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