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夢のライブに帰ってきた……! 嵐の20周年ツアーが初のフィルムとなって映画館へ。(前編)

もう一度会いたかった、あの日の5人の姿がここにある。
嵐の初となるライブ映画『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』が完成した。上海国際映画祭でのワールドプレミアを経て、ついに日本に上陸する。その公開に先がけ、5大都市同時刻プレミア上映が彼らの結成日である9月15日に行われた。

(作品の中身に詳細に触れる内容となっておりますので、ご注意ください。)

嵐top
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2018年11月から2019年12月まで1年以上にわたって行われた20周年ツアー『ARASHI Anniversary Tour 5×20』。本作は、その中で「映画を撮影するため」に1日限りで開催されたシューティング・ライブを撮影したものだ。監督は、嵐の初主演映画『ピカ☆ンチ』(2002年)でもメガホンを取った堤幸彦。そのほかのスタッフも、過去に5人と共に仕事をした経験を持つ人がほとんど。親交のある撮影陣が、どのように嵐のライブを切り取るのか。スクリーンでパフォーマンスを観られる喜びに加え、そうした期待が高まる中、上映が始まった。

最初に映し出されたのは、ライブが行われた2019年12月23日18時の世界各地の様子や東京の夜景。そこから、会場である東京ドームへと場面が移っていく。まるで、迫る開演を現地で待っているような、そわそわとした妙な緊張を覚える。と、次の瞬間。せり上がるステージに立つ5人と視線が合った。楽しそうにこちらに笑顔を向ける彼らが、すぐそこにいる。あまりの距離の近さに、息が止まる。そして、メンバーが客席に目を向けると『感謝カンゲキ雨嵐』が流れ出し、いよいよ夢の時間がスタート。ライブではお馴染みの、コール&レスポンスも盛り込まれている1曲で、すぐさま会場は一体感に包まれる。「そうだ、これを求めていたんだ!」。嬉しさと懐かしさで胸がいっぱいに。そのまま間髪入れずに『Oh Yeah!』など、飛び上がりたくなるような楽しい曲が続いて一気に引き込まれていった。



すぐに見入ってしまったのは、待ち焦がれた5人のパフォーマンスだからだけではない。ただ隣にいるよりも近く感じるほどアップで捉えた表情、ファン一人一人と目を合わせるような丁寧な目配り、細かいステップを刻む足もと。125台ものカメラで捉えた彼らの姿や些細な仕草が、たっぷり盛り込まれているのだ。また、メンバー同士やスタッフとの絡みも、逃さず捉えている。カメラマンにちょっかいをかけようと、いたずらに近づく二宮の姿には思わずふふっと笑みが溢れた。また、予告映像で話題となった、櫻井と大野と相葉が腕を重ねるシーンは、目にした瞬間に思考が止まるほどの破壊力だ。

近い距離で撮影するだけでなく、捉える角度も様々だ。たとえば、『Believe』で客席に向かって踏み出す櫻井を追いかけ、その背中越しにペンライトの海が映し出されるシーン。彼が言っていた「綺麗な景色をありがとう」とはこのことか、と胸が詰まる。また、ドローンを使った撮影では、メンバーの間をすり抜けたり、頭上から見下ろしたりと、なかなか目にすることのできない新鮮な光景が捉えられている。「一瞬たりとも撮り忘れている場所をなくそうと思った」という堤監督のこだわりが感じられる細やかなカットに、最後の最後まで目が離せない148分だった。

『ARASHI Anniversary Tour 5×20』はすでに別日程の公演も映像化されているが、それとはまた違う距離、アングルで捉えた本作。きっと観るほどに新しい嵐が見つかるはずだ。ファンが求めていた姿はもちろん、まだ目にしたことのなかった姿を、大スクリーンでめいっぱい浴びるように観られる機会はほかにないだろう。

(執筆:催果)

(後編はこちら

『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』予告編

詳細情報
■上映日程
11月3日(水・祝)ドルビーシネマ限定 先行公開

11月26日(金)全国公開

■サイト
『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』