神戸の元町映画館がはじめて配給を手がける映画『まっぱだか』。8月21日(土)より同館で先行上映がスタートする。元町商店街の周辺で撮影された作品。
『まっぱだか』主演の柳谷一成さん(右)と津田晴香さん(左)
元町映画館は2010年8月に、神戸の元町商店街の中にオープンした映画館。映画ファンたちによるミニシアターとして開設され、多くのファンを獲得。昨年のコロナ禍のなか、開館10周年を迎えていた。今年で11周年となる。
それを記念し、昨年から10周年記念の短編映画プロジェクトが始動。その中で、同館ともゆかりの深い安楽涼さん、片山享さんが共同監督として、長編映画『まっぱだか』(2021年、99分)を制作した。
主演は長崎出身の柳谷一成さんと、神戸で俳優業をしている津田晴香さん。
全編通して神戸ロケで撮影され、特に同館周辺の元町商店街では多数のシーンが撮影された。
撮影期間は2020年12月の約1週間。
©︎元町映画館
恋人との別離を受け入れられない柳谷一成さん演じる男性と、他人から求められる自分に違和感を感じている津田晴香さん演じる女性、2人の出会いと共感、葛藤と日常を描いている作品。
©︎元町映画館
元町映画館の林支配人は「私たちがいつも見慣れている風景が、外の人の目線を通して新たな角度から切り取られていてびっくりしました。単なる観光映画ではない、生きている風景として描かれている感じが良くて、新たな魅力を発見できていると思います」と太鼓判。「街が映画になるってこういうことなんだと思いました。神戸をよく知っている人にも是非観ていただければ」と呼びかける。
主演を務めた柳谷さんと津田さんは、「誰もが抱えている気持ち、感情を描いている作品。特別な映画ではない」と話す。演技も、それぞれが置かれたシチュエーションで自然と出てくる言葉を大事にしていたといい、日常的な空気感を生み出すのに一役買っている。
©︎元町映画館
同作のテーマの一つである「あたりまえ」ということについて津田さんは、「自分のことを好きじゃない人って多いと思うんです。でもこの映画を観ていただけると、『自分はこう』って思いこんでた当たり前の思い込みを取っ払って、純粋な気持ちでとらえていただけるようになるのでは。そのきっかけになればと思ってます」と呼びかけ。
柳谷さんは「そばにいてくれる人がいるのをついあたりまえに思ってしまうけど、そうじゃないんだよというのを感じさせてくれる映画だと思います」とコメント。「人ってそんなに簡単には変われないけど、そんな日常の中から一歩踏み出すことで何かが変わることも事実だし。そんな風景を見て心に響いてくれる瞬間や、心に残る贈り物を届けられればうれしいですね」と話した。
©︎元町映画館
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映画『まっぱだか』は、8月21日(土)から9月10日(金)まで、元町映画館で先行上映。
その後、同館が配給を手がける形で、京都みなみ会館で9月10日(金)から、大阪のシネ・ヌーヴォで9月11日(土)から上映予定。
映画『まっぱだか』特報第2弾 |
詳細情報 |
■上映日程 8月21日(土)~9月10日(金) ※京都みなみ会館で9月10日(金)から、大阪のシネ・ヌーヴォで9月11日(土)から上映予定。 ■映画館 ■サイト |