昭和30年代を中心に大阪の映画館で掲げられていた手描きの映画絵看板を、300枚以上の写真で紹介する書籍『昭和の映画絵看板 看板絵師たちのアートワーク』が発売された。7月30日は大阪でトークイベントも開催予定。
「映画絵看板」とは、昭和30年代を中心に、映画館やその周辺の街に掲示されていたもので、職人が手描きで製作していた。
この書籍は、その当時に実際に映画館で飾られていた絵看板を、300点以上の写真で紹介するというもの。国立映画アーカイブの岡田秀則さんが監修を担当し、大阪の難波や道頓堀、千日前の映画館での絵看板を手がけていた工房「不二工芸」に残されていた、千枚におよぶ記録写真から抜粋。
映画館だけでなく、街頭宣伝車か宣伝パレードの様子も記録されている。
さらには、それぞれの映画の解説や、元看板絵師たちのインタビュー記事、タイムスリップマップなども掲載。当時の制作の様子を振り返った貴重な書籍となっている。
また今回、この書籍の発売を記念して、大阪・梅田のTSUTAYA BOOKSTORE 梅田MeRISEで7月30日(金)夜、トークイベントが開催される。
当日は、松原成光さん、伊藤晴靖さん、岸本吉弘さん、貴田明良さんの不二工芸の元絵師4名、そしてこの本の企画者・貴田奈津子さんと、司会としてエッセイスト・武部好伸さんが登壇する。
同イベントでは「ゴジラが暴れ、三船敏郎が目をむき、ヘップバーンが天使の微笑を浮かべる……。映画が娯楽の王者だった昭和30年代、いたる所で見かけた手描きの映画絵看板たち。それらはまさに映画文化とその時代の記録でした。どんな現場で制作され、どんなふうに作り出されていたのでしょうか。本書で取り上げた絵看板を描いた不二工芸の元絵師たちの生の声に耳を傾けてみませんか?」と呼びかけている。
詳細情報 |
■イベント日程 7月30日(金)19:00~20:00 ※開場は18:40 ■料金 ■開催会場 ■サイト |