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“監督夫婦”関西へ 今泉力哉・かおりの2作同時公開

若手映画監督の注目株、今泉力哉監督の『こっぴどい猫』(130分)と、妻の今泉かおり監督の『聴こえてる、ふりをしただけ』(99分)が、11月3日(祝・土)から第七藝術劇場と京都みなみ会館で上映される。


子ども連れで第七藝術劇場を訪れた今泉力哉監督(写真左)、今泉かおり監督

今泉力哉監督は自主映画出身の映画監督。制作した『微温』『最低』がそれぞれ映画祭のグランプリを受賞。2010年に制作した『たまの映画』で商業映画デビューした。「21世紀型のダメ恋愛」を映画で表現することに定評があり、将来が注目される若手監督の一人。
今作の『こっぴどい猫』はタレントモト冬樹さんの「生誕60周年記念」として制作された。登場するのは、モト冬樹さん演じる初老の作家と、不思議な空気と魅力を持つ少女、さらに周囲の人間たち。三角関係が入り乱れる総勢15人の恋愛が、群像劇のように描かれている。
「人物相関図を書きながら考えました。自分が普段から描いているダメな恋愛劇の中に、モト冬樹さんという存在が入り込むと面白いかなと。新しい“モト冬樹”のイメージを発見できる映画だと思います」と話す。


『こっぴどい猫』

今泉かおり監督は、今作『聴こえてる、ふりをしただけ』が初の長編作品。
母親を亡くした小学生「サチ」が、喪失感や悲しみ、大人の無慈悲な慰めなどを体験しながら成長していく姿を描いている。映像美と子どもの心理描写の巧みさが評価され、ベルリン国際映画祭「ジェネレーションKプラス」部門で、子ども審査員特別賞を受賞した。
「自身の体験を盛り込みながら、少女たちの心情を描きました。観ている人にきちんと分かってもらいたいので、主人公たちの心の変化を丁寧に分かりやすく表現しました」と話すかおりさん。育児休暇を利用して、この作品を作ったという、バイタリティあふれる話も披露してくれた。


『聴こえてる、ふりをしただけ』

お互いの作品に対して、意見を出し合うこともあるという今泉夫婦。力哉さんは「妻は、きちっとした話づくりを提案してくれることが多いんです。最初は『それは普通だからイヤだ』と反発するんですけど、取り入れたほうが結局うまくいくことも多くて(笑)」と話す。それぞれ映画を制作しながら、普段は2児の両親として育児に奮闘する今泉夫妻。今回実現した、関西での夫婦同時公開に期待したい。

■予告編
『こっぴどい猫』

『聴こえてる、ふりをしただけ』

■上映日時
11月3日(土)~16日(金)
※第七藝術劇場、京都みなみ会館とも

■上映館
第七藝術劇場
(大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6階 、TEL 06-6302-2073)

京都みなみ会館
(京都市南区西九条東比永城町79、TEL 075-661-3993)

■サイト
『こっぴどい猫』公式サイト
http://koppidoi-neko.com/
『聴こえてる、ふりをしただけ』公式サイト
http://www.uplink.co.jp/kikoeteru/
第七藝術劇場
http://www.nanagei.com/
京都みなみ会館
http://kyoto-minamikaikan.jp/