9月28日(金)、短編映画『Windows Updateは突然に』の舞台挨拶が兵庫の塚口サンサン劇場で行われ、監督の大北栄人さんと、主人公の彼女・山内ソダ子を演じた女優の7A(ななえ)さんが登壇した。
今回の舞台挨拶は、映画サイト「キネプレ」が塚口サンサン劇場で行う短編映画特集企画「Short Cinema Circus」で同作品が上映されることに伴い、開催された。「Short Cinema Circus」は、キネプレおすすめの短編映画4本をセットにし、長編映画の長さにして映画館に提供するというもの。第1弾の今回は「青春」や「モラトリアム」をテーマにした作品が1週間限定で上映されている。
4本のうちの1作品である『Windows Updateは突然に』は、「第10回したまちコメディ映画祭in台東」でグランプリを受賞した作品。突然始まってしまう「Windows Update」のもどかしさと、それが生み出す人間ドラマがコミカルに描かれている。
上映前に登壇し、拍手で迎えられた2人。大北監督は人気WEBサイト「デイリーポータルZ」のライターであり、またコントユニット「明日のアー」も主宰している。「デイリーポータルZ」には動画コーナーがあり、毎日1本、1分くらいの笑えるオリジナルコンテンツを配信。今回の作品は、その動画コーナーの特別企画だったのだそう。大北監督は「映画を作りたいというよりはギャグを作りたいというところが先にあったんです」と今作を製作した思いを明かしてくれた。
『Windows Updateは突然に』というキャッチ―なタイトルの今作。大北監督は、「タイトルでほぼ終わっているような状態なんですけれど」と会場の笑いを誘いつつ「みんなの心の中にある、Windows Updateって突然始まるよなっていう気持ちを映像化したものなんです」とまさにアイデアをそのまま映像化したと話す。アイデアのきっかけは、動画コーナーで、インターネット上のコンテンツなどでまだ誰も手つかずの「世界共通のあるある、共通体験」を映像化しようと探していたとき「Windows Updateが突然始まる」という内容を思いついたのだという。「一応世界を相手にしました!」という監督の言葉に会場からは再び笑いが起こった。
7Aさんは今作の撮影で「一生言わないだろうなっていうセリフをいっぱい言えて面白かったです」と振り返る。それに対し大北監督は「例えば『私と仕事どっちをとるの?』なんて普段言わないじゃないですか。でもコメディだと使いたいんですよね、定番の台詞を」とこだわりを語った。
今回の撮影は約3日間という短期間で行われ、大北監督自身がカメラを回し少人数で撮影したという。「カメラ1人と、俳優2人でまわっていたので、結構いろんなロケ地を回ってます。これなんだ、どこなんだという変なところで撮影してすごく怒られたこともあります」と撮影中の思わぬハプニングも披露した。
動画コーナーの枠を超え、「第10回したまちコメディ映画祭in台東」でグランプリを獲得した今作。最後に見どころを聞かれると、大北監督は「ギャグの質は一定の満足度はあります」と自信を見せる。7Aさんは「ずっと主役の藤原君が青い服で私(山内ソダ子)が白い服を着ていて、それはWindows派とApple派を表しているんです」と言うと会場は爆笑に包まれ、笑いの絶えない舞台挨拶となった。
『Windows Updateは突然に』は兵庫の塚口サンサン劇場で上映される「Short Cinema Circus」の4作品のうちの1本として上映中。「Short Cinema Circus」は10月4日(木)まで。
映画Short Cinema Circus vol.1 予告編 |
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■上映日程 9月28日(金)~10月4日(木) 各日20時10分~上映 ■映画館 ■サイト |