2017年の映画を振り返るトークイベント「ヒロノブ・マチャオの しっかし映画ぎょうさん観たで」が、12月27日(水)夜に大阪・ロフトプラスワン・ウエストで開催された。
キネプレが企画して開催した、2017年公開の映画を振り返るトークイベント。
登壇者は田中泰延さんと野村雅夫さん。田中さんは現在は「青年失業家」という肩書を持ち、サイト「街角のクリエイティブ」などで映画レビューを執筆。「長すぎる映画レビュー」として多くのファンに知られている。
野村さんは、FM802のDJ。レギュラー番組Ciao! MUSICA (fri.12-18pm)では「3分間の新作映画評」を行っているほか、イタリア文化を日本に紹介する「京都ドーナッツクラブ」で映画配給や字幕制作にも取り組んでいる。
以前、2017年8月に開催された映画『ラ・ラ・ランド』トークイベントで初顔合わせとなった2人だが、今回は2017年の映画の振り返りをテーマに、年の瀬にトークを展開した。
まずは、よく行く映画館やお気に入りの座席の場所、2017年の興行収入ランキング作品の振り返りなどが話題に。
時に脱線を交えながら2人が語る姿が、集った多くの観客の笑いを誘った。
そして2017年のベスト映画について話す前に、それぞれの人生ベスト3映画を発表。田中さんは1位に『ブレードランナー』、2位に『ベン・ハー』、3位に『ホーリーマウンテン』を挙げ、「やはり『ブレードランナー』は1位。これは外せない。『ベン・ハー』も、超有名な作品だけど、映画館でかかるたびにいまだに観に行く。ベートーヴェンの交響曲のように、人類の歴史に名前を残す偉大な作品」と話した。
野村さんは1位が『あんなに愛しあったのに』、2位が『ミステリー・トレイン』、3位が『6才のボクが、大人になるまで。』と発表。「また明日にはこのベスト3は変わっているかもしれませんが(笑)」と前置きしたうえで、「1位の『あんなに愛しあったのに』はイタリアの映画史もわかる素晴らしい作品。DVD化されてなくてなかなか観る機会がないんですが、これを観ている時は至福のひと時です」と語った。
休憩をはさんだ後には、「せっかくトークイベントなんで」と、オフレコ話も多数披露。ここでしか聞けない話が展開され、会場は爆笑に包まれた。
そしていよいよ満を持して、それぞれの2017年のベスト映画5作品を発表。田中さんは『ラ・ラ・ランド』、野村さんは『ベイビー・ドライバー』を1位に挙げ、それぞれの魅力についてたっぷり語った。
© 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate. |
最後に二人は、「好きな映画を語ること」について思いを吐露。
「他人の目線を気にして『好きな映画』を考えたりするんじゃなくて、ただ好きなものを好きと言えばいい」「映画の仕事をしていると、『みんなが好きなものを好き』と言いづらい空気がありますが、やっぱり、好きなものを、好きと言ったらいいんですよ」という2人の言葉とともに、トークイベントは終了した。
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■サイト ・「田中泰延のエンタメ新党」 ・野村雅夫さん 京都ドーナッツクラブブログ |