9月10日(日)、映画『三度目の殺人』の大ヒット御礼舞台挨拶が大阪・TOHOシネマズ梅田にて開催。主演の福山雅治さんと満島真之介さんが登壇し、ライブ会場さながらの盛り上がりをみせた。
映画『三度目の殺人』は、勝ちにこだわる弁護士・重盛(福山雅治さん)が、ある事件の容疑で起訴中の三隅(役所広司さん)の弁護を引き受けたところから始まる心理サスペンス。2013年公開の『そして父になる』以来となる福山雅治さんと是枝裕和監督の再ダックが実現した作品。弁護士・重盛を福山雅治さん、そして犯人の男・三隅を是枝組初参加の役所広司さん。満島真之介さんは重盛の同僚・若手弁護士の川島を演じている。
満席の観客から歓声を受け、笑顔で手を振り登場した2人。上映後での舞台挨拶だったことから福山さんは「袖のところで待機していたら、映画が終わった後にみなさんの手拍子、いや拍手が聞こえてきた」と嬉しそうに話す。手拍子という表現がライブ会場じゃないかとの指摘には「僕がスタンディングオベーションって言うと、なんか少しセクシーな意味合いが含んでくるんじゃないかって」と大人のジョークで会場を笑わせ、観客が座って拍手していたことから「みなさまのオベーションをいただきました、ありがとうございます!」と「ましゃ節」全開で挨拶をした。
満島さんは「大阪、大好きです」と挨拶し、大阪愛をアピール。8月はプライベートで6回程度大阪を来たことを明かすと、観客から拍手が。福山さんから「仕事じゃないの?結構暇だね(笑)」と言われると「8月はちょっといろいろありまして」と満島さん。プライベートのことだと察した観客から納得したような声が上がり、福山さんも「いろいろあったんだ。あ、そうか」と納得した。それを受けた満島さんは「アレじゃないよ!全然違うときですから!」と慌ててコメント。福山さんも笑いながら「なんでもかんでもアレに結びつけてねぇ」と満島さんをフォローし、作中の役柄での関係性のようなやり取りを繰り広げた。
この日の未明、正式出品されていたヴェネチア国際映画祭の授賞式が行われ、本作は惜しくも受賞を逃した。公式上映では6分間のスタンディングオベーションが起こり、実際の現地に行っていた福山さんは「エンドロールが始まって拍手が少しずつ大きくなっていくのかなって思ってたんですけど、割とドーンってきたんで、もしかして好きになってくれているのかなって」と会場の様子を明かした。今回の舞台挨拶のために早く就寝した福山さんだが、受賞が気になっていて、夜中3時頃のニュースで受賞を逃したことを知ったそう。その後、冷蔵庫から自身がCMキャラクターを務めるビールをプシュッと開けて飲んだと告白し、会場を笑わせた。
「賞を取るために映画を作っているわけではないですが、世界でたくさん作られている映画の中のファイナリストに選ばれたわけですから、賞をもらえるに越したことないですよね」と福山さんは残念そうだったが「いい思い出になった。夜中にビールを飲んで、新しい挑戦を心に誓った」と話し「夜中にビールを飲んだから眠れないかなって思ったけど、割とすぐ眠れた(笑)」とオチをつけた。満島さんはスケジュールの都合で現地に行けなかったため、残念だと悔しがり「音楽を担当したルドヴィコ・エイナウディさんの横にいて、息子なんじゃなんかって思わせたかった」と茶目っ気にコメントした。
答えのない結末が魅力の本作。観客のもやもやした気持ちを察した福山さんは観客に気になるポイントについてアンケート。一番多かったのがタイトルの謎。この結果をふまえて福山さんは「僕にはタイトルの解釈、ありますよ」と発言。どんな解釈なのかと福山さんに聞くと「いやいや〜」とニヤリ顔で拒否。仕事でメキシコを訪れた際にひらめいたと話し「『三度目』って、こういうことなんじゃないの?って、僕の中で解釈が。今ここにあります」と自身のお腹を指す福山さん。続けて「完成品を3回観て、ようやく解釈にたどり着いたんですよ」と力説するが、途中から観客の笑いが。「もうおわかりですよね?3回観ないとわからないんですよ!」とナチュラルに3回観てほしいとアピールすると、笑いと拍手が起こった。
福山さんからタイトルの解釈を求められた満島さんは「まだ1回しか観ていないんですよ。だから何もわかっていない(笑)」と告白すると、福山さんから「時間あったでしょ!大阪に何回も来てたんだから」とツッコミが。「公開始まってなかったんで。お金を払って、お客さんと一緒に観たいと思ってます」と苦しい言い訳をする満島さんに会場からも笑いが上がった。
福山さんは撮影中も解釈が気になって是枝監督に直接質問したが、はぐらかされて教えてくれなかったという。自分なりの解釈を是枝監督に伝えたときに「『その解釈もありますよね』って。僕ね、わかったんです。是枝監督もわかっていないなと、混乱している(笑)」と話し、意外な見解に会場も大爆笑だった。
フォトセッションは客席にキャストが登場する異例のスタイルで行われた。シアター中央の通路に2人が登場すると大歓声が。興奮した観客をなだめながらフォトセッションに応じた。フォトセッション終了後、2人はそのまま客席から観客に作品をアピール。満島さんは「三度、観ましょう!三度観てくれたら、まだ戻ってきます!」とコメント。福山さんは作品の解釈について話し始めるものの、観客の「ましゃ」コールが止まず。客席に向かって「いい子だからましゃの話を聞いて」と優しく伝え「大ヒットを呼べるぐらいになったときに、答え合わせをしましょう!これだったのかっていう答えがありますから!二度、三度、劇場に足を運んでいただければと思います」と観客に向かって力強く作品をアピールして締めくくった。
映画『三度目の殺人』は全国公開中。
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