神戸のふたば学舎で8月11日(金)夜、オールナイト上映企画「一夜限りの青春ナイト!~ルーティンな毎日から抜け出せ~」が開催。神戸の元町映画館を拠点にミニシアターの魅力を発信する「映画チア部」が主催。作品配給を行うGucchi’s Free Schoolのメンバーによるトークショーも行われた。
今回、上映が行われたふたば学舎は、昭和4年に建設され、戦災・震災を乗り越えた地域のシンボルである旧二葉小学校が前身。今回はそんな校舎で見るのにピッタリな青春映画が選ばれた。
上映されたのは、高校生の少年たちが親への不満から家出を敢行、森の中で隠れ家を建て自立を目指す『キングス・オブ・サマー』(2014年、アメリカ)。95年の青春映画『クルーレス』から200本以上の青春映画の分析を行ったドキュメンタリー映画『ビヨンド・クルーレス』(2014年、イギリス)。少年、少女のスリープオーバー(=お泊り会)を描いた群像劇『アメリカン・スリープオーバー』(2010年、アメリカ)の3作品。
当日は、レジャーシート、枕、クッション、飲食物などの持ち込みが可能で、寝そべったり、お菓子を食べたりしながら、自宅で鑑賞するようなくつろいだ状態で鑑賞できるイベントとなった。
お泊り会気分に盛り上がった参加者からは「みんなで寝ながら映画を観るのは、斬新でよかった」という声も。また「普段観ることのない映画を、立て続けに上映されるということを知り、駆けつけた」と作品自体に興味を惹かれて参加したという方もいた。
『キングス・オブ・サマー』『ビヨンド・グルーレス』の上映後、Gucchi’s Free Schoolを設立した降矢聡さんと樋口幸之助さん、デザイナーの佐川まりのさんトークも実施。
東京で上映会の企画や配給をしているというGucchi’s Free Schoolのメンバーの皆さん。日本未公開の映画を扱うことが多く、「面白いんだけれどもなかなか観られてなかった作品をもっと多くの人に観ていただけないかと思っています。そして自分達もまだまだ知らない映画について調べていき、その情報源になりたい」と語る降矢さん。
今回の上映会について「こういったユニークな上映会はなかなか企画できない。普段の上映会ではやっぱり『映画を観た』という体験で終わってしまうことが多いけど、こういった特別なイベントはやっぱりいいですね」と話し、「参加する人も積極的に寝袋やシーツを持参してて、その雰囲気もすごくいい」と絶賛した。
映画チア部の担当者は、パイプ椅子も用意していたそうだが、予想以上の参加者が持参したレジャーシートや枕を使って寝転がったままの姿で鑑賞していた様子に驚いたとのこと。「『アメリカン・スリープオーバー』に登場するシーンを再現することができて映画の世界とリンクしたようでとても良かった」と満足した様子で語ってくれた。
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