アニメーション映画『この世界の片隅に』が、大阪のテアトル梅田で唯一、公開より連続上映を継続中。7月29日(土)で上映38週目に突入し、同館で歴代1位だった『アメリ』の期間を抜いた。
『この世界の片隅に』(2016年、130分)は、女優・のんさんが主人公の声優を務めるアニメーション映画。第13回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞したこうの史代さんの同名マンガを、映画『マイマイ新子と千年の魔法』などの片渕須直監督が映画化。2016年11月より全国公開され、大きな反響となっていた。
1月にはキネマ旬報のベスト・テンが発表され、同作が作品賞の1位に。アニメーション映画が作品賞を獲得するのは、1988年の『となりのトトロ』以来の快挙で、片渕監督もアニメ作品では史上初となる日本映画監督賞を受賞した。
さらには、日本アカデミー賞でも、最優秀アニメーション作品賞を受賞。アニメ映画史に残る高い評価を確立している。
その中でも、最初からの上映館で、初日以降多くの日で満席を記録したテアトル梅田では、7月31日(月)現在でも上映を継続中。日本で唯一、公開初日より休みなく上映が続いている映画館となった。
同館での上映期間の長さでは、『アメリ』の29週と1日、合計204日を大きく抜き、トップに。動員数と興行収入はともに歴代3位となっているが、もうすぐ2位に浮上しそうだ。
ちなみに、公開当初、大阪ではテアトル梅田の1館のみでスタートする予定だったが、問い合わせの多さから急きょ同系列のシネ・リーブル梅田での上映が決定したという。公開初日と2日目の2館合計14回上映はすべて満席となるほどの盛況ぶりだった。
その後ファンの間では、同作の「聖地」と評されるようになった同館。「最初は違うところで観たけど,1回はテアトル梅田で観たくて」という来客も多いという。現在はファンの手作り缶バッチやビックリマンチョコ風のキャラシールが寄贈されるほど。それらは同館で展示中だ。
現時点では、終戦記念日8月15日(火)までは上映を予定しているというテアトル梅田。
「すずさんと一緒に冬を超え、夏を迎えられたことをスタッフ一同誇らしく思っています」と古野支配人は話す。
「当館でもいつか来てしまう上映最終日にはたくさんの方に来ていただき、最高のラストを飾りたいなと思っております!」と呼びかけている。
テアトル梅田での7月29日(土)以降の上映は、10時の回に。8月5日(土)以降は調整中。
『この世界の片隅に』は、その他多数の映画館でも上映が決定。
大阪のシネ・ヌーヴォ、シネ・リーブル神戸、塚口サンサン劇場で8月5日(土)から8月18日(金)まで、シネピピアで8月5日(土)から8月25日(金)まで、京都シネマで8月12日(土)から8月18日(金)まで、それぞれ上映予定となっている。
すずさんのありがとう |
詳細情報 |
■上映日程 ・テアトル梅田 7月29日(土)~8月4日(金) 10時~ 8月5日(土)以降 調整中 ・シネ・ヌーヴォ ・シネ・リーブル神戸 ・塚口サンサン劇場 ・シネピピア ・京都シネマ ■映画館 ■サイト |