神戸の元町映画館が、学生向け特集上映「二十歳までに観とかなあかん映画選(本気)」を実施。『天然コケッコー』『トゥルー・ロマンス』などを上映する。2名以上で来館した学生は鑑賞料金500円に。支配人たちのトーク企画も。
今回の特集上映は、神戸の元町商店街にあるミニシアター・元町映画館と、同館を拠点に活動する学生による映画宣伝隊「映画チア部」のコラボ企画。「二十歳までに観とかなあかん映画選(本気)」のタイトル通り、元町映画館スタッフと映画チア部のメンバーが「これは二十歳までに観とかなあかん!」と考える4作品をセレクトした。
上映作品は『天然コケッコー』(2007年)、『シティ・オブ・ゴッド』(2003年)、『台風クラブ』(1985年)、『トゥルー・ロマンス』(1993年)。ドラマ、恋愛、クライム、スリラーとジャンルの幅が広く、年代や製作国も異なるバラエティ豊かな映画が並んだ。このうち『天然コケッコー』『シティ・オブ・ゴッド』『台風クラブ』の3作品は、35mmフィルムで上映される。
© O2 Filmes curtos Ltda. and Hank Levine film GmbH 2002. |
©1993 True Romance Production, All Rights reserved. |
また、これらの作品は全て、学生が映画を500円で観ることができるキャンペーン「え~がな500」の対象。「え〜がな500」は、今年は5月と11月の計2ヶ月間、関西のミニシアター7館で実施。公式サイトから簡単なアンケートに回答し、ダウンロードした画像と学生証を提示すれば、対象作品を1本500円で鑑賞できる。2名以上から適用。
今回の特集上映では、若者の映画館離れが進む中、できる限り多くの学生に足を運んでもらおうと、11月の本実施に先駆けて「え~がな500」を利用可能としている。
同企画を進める元町映画館の林支配人は、映画という存在について「自分を映す鏡だと思う。どんな台詞に心を掴まれ、どんな場面に涙を流し、どんな人生に胸を躍らせるのか。暗闇のなかでスクリーンとじっと向き合う時間、それは自分自身を発見してゆく時間」とコメント。
「そして10代はそういったものと対峙したときに、アタマよりも感情や感覚でまず受け止め、それが持つ社会的価値や評価などとは完全に無関係に夢中になることができる。これは“映画と築けるもっとも幸福な関係”であり、社会の人(=大人)になるにつれ失われてゆく能力である。夢中になったもの、憧れたもの、愛してやまないもの。そんなものたちで、私たちはできている。この特集で出会った映画が、誰かの人生の一部となることを願って」と若い世代に呼びかける。
特集上映期間中には、関西のミニシアターの支配人らが一堂に会し、「二十歳までに観とかなあかん映画」について語り合うトークイベントも開催される。登壇者は、松村厚さん(第七藝術劇場)、山崎紀子さん(シネ・ヌーヴォ)、吉田由利香さん(京都みなみ会館)、田中誠一さん(立誠シネマ)、福住恵さん(シアターセブン)、林未来さん(元町映画館)の6名と、映画チア部のメンバー。また、元町映画館の2階スペースでは、トークゲストや一般から募集した様々な「二十歳までに観とかなあかん映画」を紹介する関連展示も実施する。
「二十歳までに観とかなあかん映画選(本気)」は、10月29日(土)から11月4日(金)までの1週間、神戸の元町映画館で上映。
トークイベントは、10月30日(日)18時20分からの『シティ・オブ・ゴッド』上映終了後、20時40分頃から実施。トークイベントの入場は無料。
詳細情報 |
■上映期間 10月29日(土)~11月4日(金) ■映画館 |