兵庫県淡路島の「うみぞら映画祭」が9月17日(土)から3日間開催される。海の上にスクリーンを立て砂浜から鑑賞する「海の映画館」などを企画。映画祭のために製作された映画『あったまら銭湯』や、淡路島がロケ地となった映画が上映される。
淡路島は、自然が多く海に囲まれていることから、これまで多くの映画やドラマのロケ地となっている。2015年に東京で行われた「映画やドラマのロケ地」と「ご当地グルメ」をテーマに、どれだけ多くの方がその地域を訪れたいかを競う『全国ふるさと甲子園』では、55地域の中から「兵庫県淡路島」がグランプリに選ばれるなど、全国的に注目を集めるエリアだ。
だが、現在定期的に上映を行う映画館はなくなっている淡路島。今回のプロジェクトの発起人である株式会社海空代表の大継康高さんは、会社を立ち上げた当時から「海の映画館を常設でやりたい」という想いがあった。
「現在、淡路島の人がロードショー公開されている映画を観に行こうとしたら、島外に行かないといけない。淡路島の人が島内で観られて、島外の人が淡路島に行きたくなる映画館を作らないといけない」と一念発起。「島外の人が淡路島に行きたくなる特別な空間をつくる。海に囲まれた淡路島だからこそできるのが海の映画館」と語る。なお、これまで野外で開催された映画祭では、山の中や砂浜の上にスクリーンを立てたことはあったが、海の上にスクリーンを立てる形式は本映画祭が初めて。
また、本映画祭を盛り上げるために、淡路島にある実在の銭湯を舞台にしたオール淡路島ロケの映画『あったまら銭湯』も制作された。今回のA会場の「海の映画館」で上映予定。
淡路島にある小さな銭湯で繰り広げられる不器用な男の恋物語で、淡路島出身の俳優・笹野高史さんを主演に迎え、ヒロインは淡路島全域オーディションで決定した島在住の女子高生、中尾萌那さんが務める。主題歌はガガガSPの「時代はまわる」、メンバーらも重要な役で映画に登場する。作品の監督でもある大継さんは「日本らしい銭湯を舞台にした映画なので、海外の映画祭に出品したい」と今後の展開を語る。
他にも、昭和26年より洋画封切館として映画を上映してきた洲本オリオンをB会場の「昔ながらの映画館」に、赤レンガに囲まれたカフェレストランのTime after TimeをC会場の「カフェ映画館」とする。
上映されるのは、『北の零年』、『海難1890』、『夏の終り』、『種まく旅人 くにうみの郷』。さらには『ファインディング・ドリー』の上映も決定した。
ほとんどが淡路島で撮影された作品のため、各会場では、作品のロケ地マップを配布。大継さんは「映画を観た後はロケ地を探訪してもらい淡路島を楽しんでほしい。何でもないところが観光名所になれば幸い」と期待を寄せる。
うみぞら映画祭の今後の展開について、大継さんは「毎年開催したい。第3回あたりからは、晴れが多い4月頃を含めて、年2回開催できるようになれば」と意気込む。「映画の製作に関しても、毎年は無理でも3~5年に1回制作したい。淡路島にある高校の放送部や関西の大学生が撮った作品も上映できれば」と映画祭の広がりに思いを馳せている。
「うみぞら映画祭」は、9月17日(土)~19日(月)に兵庫県洲本市で開催予定。
うみぞら映画祭CM |
詳細情報 |
■開催日程 9月17日(土)~19日(月) ■会場 ■サイト |