デヴィッド・ボウイ初主演作『地球に落ちてきた男』の上映権を京都みなみ会館が取得し、現在同館で上映中。単館系映画館が上映権を取得するという珍しい事例。
京都みなみ会館は、京都の東寺駅近くにあるミニシアター。1964年に創業され、1988年にリニューアルオープン。154席のメインシアターを持つ。
様々な映画を上映しており、怪獣映画の特集企画や、週末のオールナイト上映も近年ファンの間に定着。多くの映画好きに愛されている。
その京都みなみ会館が、映画の上映権を取得した。作品は、2016年1月に逝去したミュージシャン、デヴィッド・ボウイの初主演作品『地球に落ちてきた男』。
「爆音映画祭」の実行者として知られるbodiの樋口泰人さんと提携し、上映権は京都みなみ会館、映画の配給はboid、という形でスタートさせた。
単館系の映画館が、ある映画作品の上映権を取得する、というのはなかなか珍しい事例だ。
同企画を推進した京都みなみ会館の吉田館長は「自分のやりたい作品の上映権利を、自分で取ってきたいと考えていた」と話す。
デヴィッド・ボウイの魅力については、「彼が画面の中にたたずむだけで、心がざわつくほどの何かを感じてしまう、その圧倒的な美と存在感」と語る吉田館長。
「ジギー・スターダストに始まり、様々な架空の人物を演じながらミュージックシーンを駆け抜けた彼が、俳優としてスクリーンの中ではどのような人物を演じていたのか。どこか、この世のものとは思えない佇まいを見せるボウイの姿を、是非大スクリーンでご覧頂けたらと思います」と呼びかけている。
『地球に落ちてきた男』(1976年、139分)はウォルター・テビスの同名小説を映画化したSF作品で、地球に落ちてきた美しい容姿の異星人が、人知を超えた9つの特許をもとに巨大企業を経営していく物語。
日本では1977年に、119分の短縮版が公開された。
同作は東京・渋谷のユーロスペースや大阪のシネマート心斎橋で今年7月より公開がスタート。「爆音映画祭」でも上映された。現在は、京都みなみ会館で上映中。9月9日(金)まで。神戸アートビレッジセンターでも8月19日(金)まで上映中。
また先日8月13日(土)は、同作公開記念のオールナイト上映を京都みなみ会館で実施。
デヴィッド・ボウイが出演もしくは主題歌を担当している『デヴィッド・ボウイ・イズ』『汚れた血』『ラビリンス/魔王の迷宮』の3作を一挙上映した。
同館スタッフはこのイベントに合わせて、急きょ扮装も。「今夜を普段着で迎え撃ってはいけないのでは…!?と昨夜急に思い立ちまして、このような仕上がりに…」と意気込み、同館のインスタグラムに写真を投稿。スタッフのボウイ愛が伝わるイベントとなった。
『地球に落ちてきた男』は京都みなみ会館で9月9日(金)まで、神戸アートビレッジセンターで8月19日(金)まで、上映中。
映画『地球に落ちてきた男』予告編 |
詳細情報 |
■上映日程 ・京都みなみ会館 8月13日(土)~9月9日(金) ・神戸アートビレッジセンター ■映画館 神戸アートビレッジセンター ■サイト |