チェコアニメの傑作を2週間で一挙に上映する「Best of チェコアニメ映画祭!」が8月22日(土)から神戸アートビレッジセンターでスタートする。ヤン・シュバンクマイエル2作品の上映やDVD・ポスター販売も。
神戸アートビレッジセンターで開催中の「This is チェコアニメ! ~チェコアニメをとことん語りつくす会~」と、ヤン・シュバンクマイエルの『悦楽共犯者』DVD発売を記念して、チェコアニメの一挙上映が行われる。
もともと共産主義体制であったことから、芸術活動に大きな制限がかけられていたチェコ。ただし、アニメ制作に限っては国家を挙げての支援が行われたため、多くの芸術家が参加する結果となった。その芸術性の高さが認められ、カンヌ国際映画祭ではディズニーを破って受賞するなど、世界でも有数のアニメ大国となったと言われている。
今回はそんなチェコアニメの中から、世界的にも高い評価を得た作品を選出。「チェコアニメ最後の巨匠」と呼ばれたイジー・バルタが「チェコアニメにある4つの要素」としてあげた「詩であること」「ファンタジーであること」「ユーモアがあること」そして「いろんなジャンルがあること」の4点にちなみ、「ポエム編」「ファンタジー編」「ユーモア編」「カラフル編」の4つのプログラムを設定した。
カンヌで最優秀賞を受賞した巨匠イジー・トルンカ、ブジェチスラフ・ポヤルをはじめとして、「もぐらのクルテク」で知られるズデニェック・ミレル、文学の世界にも大きな足跡を残したチャペック兄弟など、チェコアニメの偉人たちの傑作を一挙に上映する。
また、別プログラムとして、アートとアニメーションを行き来した芸術家ヤン・シュヴァンクマイエルの作品もセレクト。6人の登場人物がニワトリの仮面や機械仕掛けの道具などあらゆる手段をつかって、それぞれの欲望を満たそうとするグロテスク・コメディ『悦楽共犯者』(1996年、87分)と、根源的な人間の欲望と超越する精神を描く哲学ホラーでシュヴァンクマイエル最大の問題作といわれる『ルナシー』(2005年、123分)を、別枠で上映する。
期間中は、『悦楽共犯者』のDVDやシュヴァンクマイエルのチェコ版の長編作品のポスターなども特別に販売。DVDもしくはポスター購入者には、先着50名に『悦楽共犯者』特製ステッカーをプレゼント。最終日で「ヤン・シュバンクマイエルの誕生日」でもある9月4日(金)に来場した人にも、『悦楽共犯者』非売品ポストカードがプレゼントされる。
また初日の8月22日(土)14時からは、今回のチェコアニメ作品の日本での配給などを行っているアットアームズの眞部学さんによるトークショーも。チェコに何度も足を運び、巨匠たちとも交流の深い同士による、チェコアニメ作家やシュヴァンクマイエル作品の上映秘話などを披露する。
「Best of チェコアニメ映画祭!」は、8月22日(土)から9月4日(金)まで、神戸アートビレッジセンターで開催予定。火曜休館。8月22日(土)から8月28日(金)までは、「ポエム編」「ファンタジー編」「ユーモア編」を、8月29日(土)から9月4日(金)までは「カラフル編」と『ルナシー』『悦楽共犯者』を、それぞれ上映する。
料金は一般=1,500円、学生=,300円、シニア=1,100円。クルテクタオル付きの4回券を3,600円で販売する。
ちなみに「This is チェコアニメ! ~チェコアニメをとことん語りつくす会~」は、同じく神戸アートビレッジセンターで、4月以降順次開催中。第3回が8月21日(金)19時開催予定。10月・12月、2016年2月にも開催が予定されている。
詳細情報 |
■開催日程 8月22日(土)~8月28日(金) 14時50分~ ポエム編 16時35分~ ファンタジー編 18時30分~ ユーモア編 8月29日(土)~9月4日(金) ※トークショーは8月22日(土)14時~ ■料金 ■映画館 ■サイト |