新たなドキュメンタリー映画の手法を確立したほか、黒澤明、木下惠介を抑えキネ旬ベストテン1位に輝き、「映画の天才」と呼ばれた羽仁進監督の20作品を一挙上映する「羽仁進映画祭」が、大阪・九条のシネ・ヌーヴォでスタートする。
羽仁進さんは、1928年生まれの映画監督。岩波映画製作所の創立に参加し、1952年に監督デビューした。1955年に発表したドキュメンタリー映画『教室の子供たち』は、教室にカメラを置いて、子供たちがカメラを意識しなくなるまで撮り続けるという、当時としては珍しい手法を使用し、高い評価を得た。
劇映画は、第1作『不良少年』を1960年に製作。黒澤明監督の『用心棒』や木下惠介監督の『永遠の人』、小林正樹監督の『人間の条件』など大作・名監督を抑え、キネマ旬報ベストテンの第1位と監督賞に輝いた。
その後も、ドキュメンタリーの手法を使った劇映画や、海外ロケで野生動物を撮り続けた作品を発表。1994年に、日本映画ペンクラブ賞を受賞している。
今回は、『教室の子供たち』公開60年を記念し、羽仁進作品を特集。寺山修司が脚本を手がけた『初恋・地獄編』(1968年)、アフリカでロケをした『アフリカ物語』(1980年)などの劇映画をはじめ、ドキュメンタリー映画など計20作を上映する。
「映画の天才 羽仁進映画祭」は、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで6月13日(土)から7月3日(金)まで実施予定。
詳細情報 |
■実施日程 6月13日(土)~7月3日(金) ■料金 ・当日 当日3回券3,600円、シニア3回券3,000円、会員3回券2,700円 ※レイト割引 18:00~以降の回は1,200円均一 ■映画館 ■サイト |