大阪を舞台に、ヤクザなどの暴力・抗争を描いた石原貴洋監督の4作品を一挙に上映する「大阪バイオレンス、4番勝負」が、4月25日(土)から大阪の第七藝術劇場でスタートした。
石原貴洋さんは、ビジュアルア−ツ専門学校大阪の放送映画学科卒業の映画監督。2004年より地域密着型の小学校映画などを手がけてきた。2010年に製作した『バイオレンスPM』でシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の奨励賞、技術賞、俳優賞を受賞。ドイツのハンブルグ映画祭などで上映された。
その後は、バイオレンスを題材とした作品を連続して発表。大阪を舞台に、ヤクザや道を外れた者たちの暴力と抗争を描いてきた。最新作は今年完成した『コントロール・オブ・バイオレンス』。
今回は「大阪バイオレンス、4番勝負」と題し、4作品を一挙連続上映する。
まず最初に上映される『コントロール・オブ・バイオレンス』(2015年、84分)は、元・極道の工場長とチンピラ、ヤクザの3つ巴の抗争の物語。
続いて上映される『大阪蛇道』(2013年、110分)は、悪ガキ3人組を軸に、関西ヤクザと関東ヤクザの抗争を、『大阪外道』(2012年、82分)は、大阪の下町のヤクザも恐れる「外道」と「非道」、そしてヤクザの戦いを、それぞれ描いている。
『コントロール・オブ・バイオレンス』『大阪蛇道』『大阪外道』は、「私立探偵濱マイク」シリーズなどで知られる映画監督の林海象さんプロデュースとなる。
最後は、こうしたバイオレンス映画のスタート作である『バイオレンスPM』(2010年、80分)を上映する。
「正直言って、ほとんどの映画人や映画産業が東京に集中している事が、つまらない」と話す石原監督。「つまらない、と思ってるんだったら自分がパイオニアになればいい」という考えで、大阪の映画を作っているという。「大阪で撮り続ける監督がいても面白いじゃないか、後輩のさらに若き映画人にとって大阪で撮るという選択肢が増えるのもいいじゃないか。日本各地にそういう映画監督が多い方が映画にとっても地域にとっても良いと思う」と語る。
暴力を描きつづけることについては「極端な人間を描きたい、という欲望が強い」という。「お化け屋敷を見るような、怖い世界を覗くような、普段見れない人を見て、あまり聞いた事のない人生を垣間見て、少しでも人間について考えたり、人生について考えてもらえたら」と呼びかける。
「大阪バイオレンス、4番勝負」は、大阪の第七藝術劇場で4月25日(土)から5月22日(金)まで実施。『コントロール・オブ・バイオレンス』は4月25日(土)から5月8日(金)まで2週間公開。『大阪蛇道』は5月9日(土)から、『大阪外道』と『バイオレンスPM』は5月16日(金)からそれぞれ1週間上映予定。
詳細情報 |
■上映日程 4月25日(土)~5月22日(金) ・『コントロール・オブ・バイオレンス』 ・『大阪蛇道』 ・『大阪外道』 ・『バイオレンスPM』 ■開催会場 ■サイト |