永遠の聖女・原節子の映画を大特集　大阪のシネ・ヌーヴォが企画

小津安二郎の映画などで知られる国民的大女優・原節子さんの出演作40数本の特集上映が、大阪のシネ・ヌーヴォで4月末にスタートする。昨年に「黒澤明映画祭」で社運をかけた同館が、また大規模な祭りをしかける。

原節子さんは、戦後の日本映画を代表する女優。1935年の『ためらふ勿れ若人よ』でデビュー。以降、黒澤明、木下恵介、 成瀬巳喜男ら日本の巨匠監督の作品に出演した。中でも小津安二郎監督の作品で知られ、『東京物語』（1953年）など小津作品の代表作を含む6作品に出演している。
1963年、小津監督が死去した頃に、女優業を引退した。結婚は報じられておらず、ファンの間からは「永遠の聖女」とも呼ばれた。

シネ・ヌーヴォでは、今年が原節子さんのデビュー80年であることを記念し、「銀幕デビューから八十年　女優原節子のすべて」と題した特集上映を企画。『晩秋』『麦秋』『小早川家の秋』などの小津作品や、大ヒット作『青い山脈』など、出演作40数本を6週間かけて一挙に上映する。なお、これまで多くの俳優特集を手がけていた同館だが、原節子を特集するのは今回が初めてだという。

2014年秋から冬にかけては、黒澤明監督作全作品を一日中上映する「黒澤明映画祭」を“社運をかけて”実施し、映画ファンを驚かせたシネ・ヌーヴォ。今回も大規模な企画となりそうだ。
特集上映「銀幕デビューから八十年　女優原節子のすべて」は、4月25日（土）から6月までの6週間、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで実施予定。詳細な作品スケジュールや料金は後日発表される。