短髪の森川葵さんが主演をつとめ、菅田将暉さんも主演の映画『チョコリエッタ』が関西で公開へ。テアトル梅田で1月31日(土)から。元町映画館、京都シネマでも近日公開予定。
『チョコリエッタ』(2014年、159分)は、作家・大島真寿美さんの同名小説を原作にした映画作品。孤独な少女・知世子を主人公に、映画好きの代わった青年・正宗と旅に出かける物語。「映像の魔術師」と呼ばれたイタリアの映画監督フェリーニの影響が多く、名作映画『道』へのオマージュもちりばめられている。
知世子役には人気モデルの森川葵さん。知世子を演じるため、ボーイッシュな短髪に挑んだ。正宗役は、人気若手俳優の菅田将暉さん。監督は、『せかいのおわり』などを手がけた風間志織さんがつとめた。
もともと大島さんと交友関係があったという風間監督。この映画化の話を進める際に、監督をやらせてほしいという話になった。原作の「チョコリエッタ」は発売当時にすぐ読んでいたという。
出演者のキャスティングについては、「本当にこの2人でよかった」と胸をなでおろす監督。森川さんは、オーディションではピンとこなかったところが、リハーサルでいきなり主人公の「知世子」がでてきて、「まさにそれだ!」と喜んだという。正宗の菅田さんも、海でのシーンのリハーサルに立ち会ったとき、「ああ、大丈夫だ、この人は正宗になれる」と安心したと振り返る。
ただこの2人の関係性の変化が作品の変化の肝なので、できる限り2人のシーンは、順に撮影をしていくことを心がけた。
この映画を通じて2人の人生が変わったか」という質問に対して、「そこまで変わったように見えないけど、実はやっぱり変わっているんだと思う」と話す風間監督。「人の人生って、実際もそんなにガラッとは変わらないと思う。でもやっぱり変わっている部分もある。それぐらいのニュアンスを描きたかった」という。
幻想的なシーンが多数挿入されていることについては、自身の経験も反映されているという。空想ばっかりしていた高校生時代を、チョコリエッタの不思議さに重ね合わせて、それをリアルな映像として見せていこうと考えた。
ちなみに大島さんも映画研究会出身で映画に造詣が深い。ロケで使った学校は、たまたま原作者の大島さんの母校に決まり、驚いたというエピソードも。舞台となる映画研究会の部室は、本当に大島さんが通っていたところだという。
映画に造詣が深い大島さんの半生に、風間監督の半生を織り合わせて、映画作品として完成させた。
159分という長めの作品時間については、もともと脚本は短めだったという。セリフだけ抜き出すとすぐに終わっちゃうけど、撮影中に「これは長くなりそうだ」と予感を感じた。2人の芝居を丹念に撮っていくとそうなったといい、「でもそれが面白いと思ったんです。だからその良さを生かすことにしました」と話す。
映画『チョコリエッタ』は、大阪のテアトル梅田で1月31日(土)から上映開始。神戸の元町映画館、京都シネマでも近日公開される。
『チョコリエッタ』予告編 |
詳細情報 |
■上映日程 ・テアトル梅田 1月31日(土)~ ・元町映画館 ・京都シネマ ■開催会場 元町映画館 京都シネマ ■サイト |