宝塚のシネ・ピピアで9月27日(土)、「今年の夏、みんなが宝塚で撮った写真を集めて映画館で見る会2014」が開催。宝塚の市民らが撮影した400枚以上の写真がスクリーンに投影された。
11月に開催予定の第15回宝塚映画祭のプレ企画の一環。
宝塚で撮影された写真を募集し、集まった写真を映画館のスクリーンに上映するという企画で、昨年の映画祭のプレ企画として始動し、今年で2回目となった。
当日は、40組以上、400枚を超える写真が集結した。応募者が自分で考えたタイトルと順番をもとに、数々の写真が映画館のスクリーンにスライドショー形式で上映。家族のバカンスに焦点をあてたものや、一人の女の子がお祭りに出かけて帰っていくまでを描くもの、トンネルをくぐりぬける様子を連続で撮ったものなど、多彩な写真が紹介された。中には、ラーメン店だけを特集したり、日常の中でさらっと入籍したりと、ユニークなものも見受けられ、会場の笑いを誘った。
またリアルタイムで、即興演奏も実施。京都を拠点に活動しているギタリストの山崎昭典さんが、写真に合わせた音楽を奏でた。
「映画館で観ることで、自分たちの街の新しい見方が見つかるのでは」と話す、同映画祭ディレクターの岩淵拓郎さん。「同じ夏に宝塚で撮られた写真でも、こんなにバリエーションがある。宝塚のそれぞれのイメージがずれるのも面白かった。いろんな夏があるんだなと思っていただければ」と呼びかけた。山崎さんは「単るBGMにならないように、と言われていたので、インスピレーションがわく写真に音を即興で重ねていきました。映画館という空間で音を出していくのが面白かったです」と振り返った。
上映後には、ミニトークも実施。2013年の宝塚メディア図書館主催「ZINE / BOOK GALLERY ! 2013」で宝塚映画祭賞を受賞した写真家の井上尚美さんが登壇した。集まった写真について井上さんは「好きなものを素直な気持ちで撮っている写真が多いなと思いました」と評した。
宝塚映画祭会期中には、井上さん作成のトレイラーも随時上映される予定だという。「懐かしいなあ、と宝塚市外の人でも共感できるような風景の写真を組み合わせています。『100年前/100年後の僕たちへ』というテーマに合わせて、繰り返すような風景や、ずっと続いていくような家族の愛情などを盛り込んでいます」と話す井上さん。最後に写真を撮るコツについて聞かれると、「楽しくなければ写真じゃない、がわたしのモットー。好きなものを好きなように撮るのが写真の良さだと思うので、いいなと思うのを構図とか考えずにバシバシ撮っていただければ」とアドバイスした。
第15回宝塚映画祭は、11月22日(土)から11月28日(金)まで開催予定。
当日の様子 |
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