メキシコの空に浮かぶ朝日をイメージしたというカクテル「テキーラ・サンライズ」。映画では、メル・ギブソンが愛飲。
麻薬の仲買人をしていたマック(メル・ギブソン)と、麻薬捜査官ニック(カート・ラッセル)は、高校時代からの親友。
そんな2人と、ミシェル・ファイファー演じるレストランの美人オーナーが織りなす三角関係に、南米マフィアのドンの捕り物が絡むロマンス・アクション映画。
映画『テキーラ・サンライズ』(1988年)は、映像がとても美しい。中でも主演2人が、夕日が沈みゆくビーチで、ブランコに揺られながら語り合うシーンは素晴らしく、いつまでも観た人の心に残る。
撮影監督は多くの作品を手がけ、『明日に向って撃て!』『アメリカン・ビューティー』『ロード・トゥ・パーディション』でアカデミー撮影賞に輝いたコンラッド・ホールだ。
作品のタイトルにもなった「テキーラ・サンライズ」。作中では、メル・ギブソンが少なくとも3回は、このカクテルを飲んでいた。まず、ヒロインのレストランのテーブル席で、そしてカウンターで。
さらには、自宅で男同士の友情に思いをはせるシーンでも、このカクテルが登場する。そしてメル・ギブソンは、テーブルの瓶をぶっきらぼうに手に取り、少なくなったグラスに注ぎ足すのだ。
瓶は、テキーラの「エラドゥーラ(HERRADURA)」。よく見るとオレンジジュースやグレナデン・シロップ(ざくろのシロップ)も見える。どうやら自宅で自分で作ってるらしく、そこまで好きなのかと驚いた。
もともとメキシコの地酒にすぎなかったテキーラが、いまのように世界的に有名なスピリッツになったのは、この「テキーラ・サンライズ」が一役買ったと言われている。ローリング・ストーンズのミック・ジャガーが愛し、イーグルスは曲名にした。そしてこの映画『テキーラ・サンライズ』が生まれた。
味わいは、テキーラに苦手な人にも飲みやすい、甘口のロングドリンク。映画では、メル・ギブソンとカート・ラッセルがミシェル・ファイファーの美しさに見とれるシーンがあるが、同じ気持ちで、朝日をイメージしたというその美しいグラデーションと、恋を感じさせる甘美な味に酔いしれたい。
レシピ ・テキーラ 45ml ・オレンジ・ジュース 適量 ・グレナデン・シロップ 2tsp 氷を入れたグラスにテキーラとオレンジジュースを注ぎ、ステア 最後に、グレナデン・シロップを注ぎ、底に沈める 味わい:甘口 |