コマ撮りアニメ作って上映　塚口サンサン劇場で児童向け体験講座

尼崎市の塚口サンサン劇場で、コマ撮りアニメを作ってスクリーンで鑑賞する子ども向け教室が開講する。同市にゆかりのあるソバットシアターが制作した『電信柱エレミの恋』の上映も。

アニメ作りの一端を学ぶことのできる、貴重な機会。

当日は、まず同館地下1階のイベントスペースで、ワークショップを実施。大阪を拠点に活動するアニメ制作・上映団体PEASのメンバーが講師となり、参加した児童らに「切り絵アニメ」を指導する。
切り絵アニメは、画用紙に描いたキャラクターを1コマずつ動かしながら撮影し、それをつなげて映像にするというもの。アニメーションを考えながらの撮影も児童にしてもらうことで、実際のアニメ制作の一端に触れてもらうのが狙い。

その後、劇場内に移動。映写室を見学したのちに、まず同じく尼崎市にゆかりのあるソバットシアターが手がけた『電信柱エレミの恋』（2009年、45分）を観賞する。
同作は人間の男性に恋をしてしまった電信柱の女の子を描いた、切ないファンタジー物語。8年かけて作られたコマ撮りアニメーション作品で、2010年の文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞などに輝くなど、高い評価を受けている。

『電信柱エレミの恋』(c)SOVAT THEATER

『電信柱エレミの恋』(c)SOVAT THEATER

『電信柱エレミの恋』上映後は、PEASが手がけた切り絵アニメーションなども紹介。そして最後には、児童らが作ったアニメーションが、劇場のスクリーンにお披露目される。
「（アニメ制作は）とても我慢と根気のいる作業です。だからこそ、自分が生み出したキャラクターが動いた時の感動があります」と話す同劇場の担当者。「一生忘れることのできない“永遠に続く10秒間”を生み出してください。そして、想像力と創造力は無限であることを感じてもらえれば嬉しいです」と呼びかけている。

コマ撮りアニメ制作教室は、4月20日（日）の13時から、塚口サンサン劇場で開講予定。対象は小学校3年生から6年生までの児童とその保護者。
参加料は児童1人につき1,000円。現在申し込みを受付中。