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映像をユニークな視点で解きほぐす 一般批評学会が開催

作品を観賞する様々な楽しみ方を提案する「一般批評学会」が、大阪・十三のシアターセブンで1月24日(金)に「もちより!!! 一般批評学会 × 映像 VOL.1」を開催。参加者たちがユニークな方法で、観賞した映像作品について語り合った。

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一般批評学会が開催

「一般批評学会」は、2011年に結成された有志クループ。作品を観賞したあと、自由な発想で感想を言い合い、作品を下敷きにしながら新たなコミュニケーションを生み出すことを目指している。
主宰する岩淵拓郎さんは「批評というのは難しい話ではなく、もっとみんながやっていることだよね、ということを広めていきたい」と話す。
その実践として、1年前からさまざまな場所でイベントを行ってきた。今回はシアターセブンとの共同開催として実施。「もちより!!! 一般批評学会 × 映像 VOL.1」と題し、参加者たちから上映する映像作品を募集した。

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参加者には、パンフレットが配られた

今回のイベントの参加者たちは、一般批評学会が考案した「メソッド」を体験。これは、作品を観賞する際、または鑑賞した後に話を進めていくための「一定のルールづくり」のようなもの。
まずは、「参加者の1人をその作品の制作者と仮定し、他の参加者たちから自由に質問をさせる」という「モクアミ」メソッドを実施した。
ランダムで指名された参加者たちは、制作者になりきったうえで、他の観賞者たちとのトークに登壇。無茶ぶり質問も飛び出し、会場は笑いに包まれた。「ふつうの監督と観客とのトークでは出てこないような見方も飛び出すのでは」とメソッドの考案理由を話す岩淵さん。

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架空の監督に質問する「モクアミ」

つづいては、作品を観賞したあと、1人でチャートに従いながら思うことを書いていき、その結果生まれた感想を楽しむメソッド「おけらチャート式」を紹介。主宰者の一人、市川ヨウヘイさんは「映画とかを観たあと、このチャートを書き込むことで、それぞれがどういうことを考えているか、どういう人かが分かってきます。そこから新しい会話が生まれるのではと思っています」と話した。
会場では、ゲストとして参加した建築家の奥平桂子さんが、ある映像を観て記したチャートを例示。市川さんは「映像だけでなく、イベントの感想、今日のニュースなど、何にでも応用できます。ぜひ試してください」と呼びかけた。

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奥平さんの「おけらチャート式」を例示

ほかに、「ある映像を観て、知らない人同士が探り探り感想を話す」という状況を想定する、というメソッド「ランデブー」なども。
参加者たちは、映像を観るだけではなく、ルールにのっとった新感覚の感想タイムを堪能した。


「映像を観たあと、専門的にならずに感想を話し合いたいと考えています」と同学会について抱負を語る岩淵さん。「『ああ、そんなことを考えてるんだ』ということを発見したり、新たな視点を獲得したり。作品から離れていきながら、そこまで離れていない、そんなコミュニケーションが生まれる場を目指しています」と話した。

一般批評学会は、今後も関西の各地で1カ月に一回程度のペースで開催される。映像だけでなく、その他「批評できるものなら何でも」実施していくという。
シアターセブンでは3カ月に1回程度開催していく予定。詳しくは公式サイトをチェックしてほしい。

作品だけでなく、その感想もふくめたあらたなコミュニケーションを模索する団体「一般批評学会」。
興味を持った方は、ぜひ一度参加し、その「メソッド」を体感してほしい。

■サイト
一般批評学会
http://www.strikingly.com/ippanhihyo