文化庁メディア芸術祭で評価された短編アニメーション2本、『寫眞館』『陽なたのアオシグレ』が、京都の元・立誠小特設シアターで上映へ。2作で鑑賞料金1,000円。ロビーでは原画資料展も。
黒板にイラストを描いた『陽なたのアオシグレ』の石田祐康監督 |
文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門で審査委員会推薦作品に輝いた2作品の同時上映。2013年10月にシネ・リーブル池袋での限定公開時、チケットがすぐに売り切れるなど高い人気を見せた2作品が、ふたたび関西で公開される。
『寫眞館』(17分)は、『AKIRA』の作画監督などをつとめたアニメーター、なかむらたかしさんが監督として手がけた作品。スタッフにも『スチームボーイ』『電脳コイル』など第一線で活躍するアニメーターをそろえている。
舞台は明治から昭和にかけての日本。写真館の店主の元に、一組の夫婦が写真を撮ってもらいにやってくる。その夫婦に生まれた少女はいつもムスッとしていて、なかなか笑顔で撮らせてくれない。何とか心を開かせようとする主人だが・・・というストーリー。
手描きのタッチを生かしながら、古き良き日本の風景や人々の様子を、丁寧に描いている。
『寫眞館』 |
『陽なたのアオシグレ』(18分)は、新人監督石田祐康さんの劇場デビュー作品。京都精華大時代の学生作品『フミコの告白』をYouTubeで公開したところ、その疾走感が人気を呼び、260万回以上の再生数となったという話題のクリエーターだ。
今回は、あこがれの女の子シグレちゃんに、妄想力抜群の男の子ヒナタくんが思いを伝えるという物語。現実と妄想が混ざりあいながら、意を決していくヒナタくんの姿を、躍動感あるアニメーションでみずみずしく表現している。
『陽なたのアオシグレ』 |
スピッツの「不思議」が挿入歌として使われている本作。石田監督から、作品にかける思いをしたためた手紙をスピッツに送って実現したという。
石田監督は「告白する、というのは、人生にとっての大きな決断の一つ。それは、アニメーションでダイナミックな活劇として描くに値すると思ってます」と話す。初の商業作品に挑んだことについては「とうてい個人ではこなせないも量のものを、画面に込めることができました。アニメの動きやキャラクターの造形、背景の書き込みなどもそうです」と振り返った。
「今後はいろいろなアニメーションの可能性を探っていきたい」と話す石田監督 |
『寫眞館』『陽なたのアオシグレ』は、1月18日(土)から2月14日(金)まで、京都・河原町の元・立誠小特設シアターで上映予定。また上映に合わせてロビーでは、2作の原画・資料の展示も行われる。
なお、『寫眞館』『陽なたのアオシグレ』の上映は、2月8日(土)から21日(金)まで神戸・新開地の神戸アートビレッジセンターでも実施される。
予告編 |
詳細情報 |
上映日程 |
元・立誠小特設シアター 1月18日(土)~2月14日(金) 神戸アートビレッジセンター |
料金 | 1,000円 |
映画館 |
元・立誠小特設シアター (京都市中京区備前島町310-2、TEL 080-3842-5398) 神戸アートビレッジセンター |
サイト |
『寫眞館』『陽なたのアオシグレ』公式サイト http://www.shashinkan-aoshigure.com/ 元・立誠小学校 特設シアター http://risseicinema.com/ 神戸アートビレッジセンター http://kavc.or.jp/ |