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侯孝賢の一大叙事詩『悲情城市』 元町映画館で限定上映へ

台湾の巨匠・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の有名作『悲情城市』(1989年)が、元町映画館で1週間限定で上映される。

非情城市
『悲情城市』

映画ファンがうなった名作を、この機会にぜひ。

神戸の元町映画館が定期的に実施している「モトマチ・セレクション」の一環。同館では10月5日(土)から、日本統治下で日本語教育を受けた台湾人のドキュメンタリー映画『台湾アイデンティティー』が上映されることから、同じく終戦後の台湾の姿を浮き彫りにした名作を取り寄せた。
51年に及ぶ日本の統治から解放された台湾。ヤミ煙草取締騒動から中国国民党の台頭、そして「二・二八事件」へと情勢が変化していく中、騒乱に翻弄される家族の姿を描いている。

ベネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞するなど、国際的にも評価の高い同作。多くの映画ファンから愛されるとともに、同作の舞台「九份」は有数の観光地となった。1990年代初めには同作の影響で「九份」ブームが起き、多くの若者が同地を訪れたという。
いまでは台湾を訪れる多くの人が、必ず足を運ぶ名所の一つとして有名に。「九份」は、のちには宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』のモチーフになったとも言われている(あくまで通説)。


『悲情城市』の舞台となった九份

『悲情城市』は、神戸の元町映画館で9月28日(土)か10月4日(金)までの1週間限定上映。
台湾の知られざる歴史に思いを馳せながら、情感豊かなフィルムの名作に酔いしれたい。

詳細情報
上映日程 9月28日(土)~10月4日(金)
連日15時~
映画館 元町映画館
神戸市中央区元町通り4-1-12、TEL 078-366-2636)
サイト 元町映画館
http://www.motoei.com/
日本が知らない「戦後台湾」―『台湾アイデンティティー』関西へ
http://www.cinepre.biz/?p=7209