京都の祇園祭に合わせて路上にスクリーンを設置し、京都の映画や公募CM、ヨーロッパ企画の番組などを上映する「祇園天幕映画祭」が7月15日（月）に開催された。
 路上スクリーンに見入る通行客ら |
「祇園天幕映画祭」は、2007年より毎年、祇園祭に合わせて行われている路上上映イベント。今回は歩行者天国となる京阪四条駅から八坂神社に至る四条通りに、4つのスクリーンを配置。それぞれで短編映画やアニメ作品などを上映した。
まず一番鴨川に近い場所では、「お座敷スクリーン」を設置。ゆったり鑑賞できるよう座敷を設置し、子ども向けアニメ『だんだらぼっち』『おばけうんどうかい』や戦前のフィルムなどを、16ミリの映写機で上映した。
 お座敷に座って映画鑑賞 |
次は、「祇園CMアワードスクリーン」を設営。開催前から公募した、「祇園の美をテーマにした30秒のCM作品」を一挙上映するとともに、アンケートやゲストによる審査を行い、優秀作などを発表した。
最優秀賞には、同志社大学自主制作映画サークルに所属する奥富敏晴さん、福本潤一郎さんの『祇園少女』が選ばれた。また、商店街とコラボしたCM作品も多数上映され、観客投票の結果、最優秀作品に油取り紙の「よーじや」のCMを手がけた重光あさみさんが選出された。
 「よーじや」のCMが観客投票で1位に |
3つめの「月世界旅行社スクリーン」では、京都造形芸術大学出身者で結成した自主映画製作上映団体「月世界旅行社」が手がけた短編映画を特集。2012年の神戸100年映画祭の1企画で制作された片岡大樹監督の『さよなら、さよなら、さよなら』など3作品が上映された。
一番八坂神社に近いスクリーンは、「ヨーロッパ企画スクリーン」と題し、京都で活動する人気劇団ヨーロッパ企画とコラボレーション。同劇団が制作したNHKの番組「タクシードライバー祇園太郎」を一挙上映するとともに、同劇団員の永野宗典さん、本多力さんが登壇。上映の合間に、それぞれの作品の製作秘話などを披露した。
 「祇園太郎」の裏話を披露するヨーロッパ企画の永野さん、本多さん |
祇園祭の最中ということもあり、浴衣姿に身を包んだ多くの通行客が、あちらこちらのスクリーンで上映される多様な作品に見入っていた。カップルで訪れたという男女は「スクリーンが立ててあってびっくりしました。でもお祭りっぽくていいですね」と話していた。
 多くの人でにぎわった四条通り |
祇園天幕映画祭は毎年8月の祇園祭に合わせて開催されている。
来年以降のさらなる展開に、ぜひとも期待したい。
■サイト
祇園天幕映画祭
http://www.giontenmaku.com/
祇園天幕映画祭Facebookページ
https://www.facebook.com/giontenmaku
四条通で映画観ておくれやす 祇園天幕映画祭、今年も開催へ【ニュース】
http://www.cinepre.biz/?p=6618
