アカデミー賞2部門ノミネートに輝いたフランスのアニメーション映画『ベルヴィル・ランデブー』が関西でも公開へ。京都シネマ、シネ・リーブル梅田で上映。
『ベルヴィル・ランデブー』(2002年、80分)は、フランスのシルバン・ショメによる長編初監督作品。セリフを最低限にし、効果音やBGMだけで魅せる作品で、デフォルメされたキャラクターたちが織り成す物語を、軽快でユーモアかつシュールに描いた。ジャズなどの軽快な音楽がふんだんに使われているのも特徴の一つ。
公開は2004年。公開当初から世界中で大絶賛を受け、日本ではスタジオジブリの高畑勲さん、大友克洋さんらも称賛。アカデミー賞ではフランス映画として初めて長編アニメーション賞にノミネート。主題歌賞にもノミネートされる快挙を果たした。
©Les Armateurs / Production Champion Vivi Film / France 3 Cinéma / RGP France / Sylvian Chomet
今回は同作の製作20周年を前に、プレアニバーサリー企画としてリバイバル公開が始まっている。7月頭より東京などで公開がスタート。7月末より関西でも上映がスタートする。
本作の主役は、おばあちゃん。孫のシャンピオンが、自転車に興味を持っていることを知ってから、二人三脚で特訓。ついに世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」に出場する。しかしレース中に、シャンピオンが何者かに誘拐されてしまったことを知ったおばあちゃんは、孫を助けるため、愛犬ブルーノとともに冒険に出立。マフィアを相手に、機転や知恵、人生経験と、伝説のミュージシャンの老婆たちの協力で切り抜ける……という物語だ。
©Les Armateurs / Production Champion Vivi Film / France 3 Cinéma / RGP France / Sylvian Chomet
同じくフランス映画監督ジャック・タチに大きな影響を受けているというシルバン・ショメ監督。今回の作品の中にもジャック・タチの『ぼくの伯父さん』のビジュアルが紛れ込んだり、とジャック・タチ愛を公言してはばからない。
後日2010年には、ジャック・タチが生前に執筆した脚本をもとにアニメーション映画『イリュージョニスト』を制作している。
©Les Armateurs / Production Champion Vivi Film / France 3 Cinéma / RGP France / Sylvian Chomet
2Dと3Dの融合も本作の魅力の一つだ。ニューヨーク、パリ、モントリオールなどの都市の風景を組み合わせて、架空の都市「ベルヴィル」を描き出し、そこにデフォルメされたキャラクターたちが違和感なく躍動するさまをアニメーションとして高い技術で作り出している。
©Les Armateurs / Production Champion Vivi Film / France 3 Cinéma / RGP France / Sylvian Chomet
映画『ベルヴィル・ランデブー』は、京都シネマで7月23日(金)から、シネ・リーブル梅田で7月30日(金)から、それぞれ上映開始。
※追記 神戸の元町映画館でも、9月4日(金)から10日(土)まで上映予定。
『ベルヴィル・ランデブー』予告編 |
詳細情報 |
■上映日程 京都シネマ 7月23日(金)~ シネ・リーブル梅田 元町映画館 ■映画館 シネ・リーブル梅田 元町映画館 ■サイト |