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48時間の力作大公開 大阪で映画コンペ上映会

クレオ大阪南で10月13日(土)、48時間で短編映画を作るコンペティション「The Osaka 48Hour Film Project」のプレミア上映会が催された。


会場となったクレオ大阪南

「The Osaka 48Hour Film Project」は、10月5日(金)~7(日)に実施された映画制作コンペティション。当日発表された制約に基づき、脚本から撮影・編集までを48時間でこなさないといけないという過酷な催しだ。
今回のお題は「職業・発明家」、「サイコロを使う」「『それだけは勘弁して』というセリフを使う」など。こうした制約のもと、くじで決められた様々なジャンル(ホラーやミュージカル、ロマンス、SF、コメディなど)で制作された作品が披露された。
参加したのは、現役で活躍するプロの映像クリエーターから、映画制作を志す学生までの23チーム。参加延べ人数は524人。 8人の少人数チームや、79人もの大部隊もあったという。
同コンペプロデューサーの森亮太さんは「途中でいくつかの現場を拝見しました。昼は元気なところも多かったけど、夜になるとだんだん疲れ果てていましたね。みなさんお疲れさまでした」とあいさつした。


「お疲れさまでした」と話す森プロデューサー

同コンペは、投票と審査で選ばれた優秀作1作がハリウッドで開催する映画祭「Filmapalooza」に推薦されることも特色の一つ。そこで世界中からの応募作品としのぎを削り、上位10作品はカンヌ国際映画祭で上映されるという。

審査委員長は日本映画撮影監督協会の副理事長・山内嘉信さん。ほかに、テレビの「必殺!」シリーズや『バトルロワイヤル』アクションシーン、映画版の『必殺!』などを手がけた原田徹さん、『幸福(しあわせ)のスイッチ』などを制作し「OL監督」と呼ばれた安田真奈さんも審査委員に参加した。
山内さんは「今年は、優秀な作品が多く、粒揃いでした。大変な審査になりそう」とあいさつ。
原田さんは「大変楽しみにしている。ウトウトしていたら背もたれを蹴ってください(笑)」と話し、会場を沸かせた。
安田さんは「私も昔、無茶なお題や制約だらけの仕事をこなしてきました。こういう経験は必ず力になります。今回でこりごりと言わず、制約を消化したうえで自分らしい味を出す、ということを目指していただきたい」とエールを送った。


監督たちの座談会が行われた

当日はグループA、グループBの2部に分けて11作品ずつ上映され、その後はそれぞれのプログラムで出品した監督たちの座談会が行われた。
グループAでの座談会では、各監督に話を聞いていく中で、ほとんど睡眠時間が確保できなかった監督が多かったことが判明。
原田さんが「ぼくらプロですら撮りきれないようなカット数をこなしていて感心した。きちんと準備したんだなと思った」と述べると、ある監督は「くじでどのジャンルを引き当てても対応できるよう、万全の体制で臨んだ」と振り返った。
他にも、急にロケ予定地の変更を余儀なくされた話など、限られたスケジュールならではの苦労話も飛び出した。
また原田さんは「お題に合わせて、自分の考えていたものをどう修正したかという臨機応変さも問われているのだなと感じた」と話した。


撮影時の苦労やハプニングを話す監督たち

最優秀作品は現在選出中とのこと。
関西の映像クリエーターたちが必死に作りあげた努力の結晶が、世界でどう評価されるのか、今から楽しみだ。


監督や参加者、観客と一緒に記念撮影

■サイト
The Osaka 48Hour Film Project
http://www.48hourfilm.com/jp/osaka/
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