『踊る大捜査線』シリーズなどで知られる君塚良一監督がオリジナル脚本を手がけた、朝のワイドショーを舞台にした映画『グッドモーニングショ』が10月8日(土)から全国公開される。
映画『グッドモーニングショー』(2016年、104分)は、中井貴一さん演じる落ち目のキャスターが陥る、災難だらけの一日を追ったオリジナル作品。初の女子アナに挑む長澤まさみさんや、志田未来さんなど、豪華キャストが集結している。
監督は、『踊る大捜査線』シリーズの脚本などで知られる、君塚良一さん。
今回、ワイドショーを舞台に選んだ理由として君塚良一監督は、「私自身、テレビで何十年も仕事をやってきたという思いもあるので、そろそろ一度、テレビについての総括をしてみたいという気持ちがありました」と語る。
ワイドショーという舞台が決まってから、さまざまな情報番組の現場を見学し、取材をおこなったという君塚監督。その中で見えてきたワイドショーの面白さがあった。「各局が同じ時間帯に、同じ素材を使いながら、工夫を凝らし、必死に視聴率競争をしている。そこが興味深いです。生放送のドタバタ感も相まって、映画にすれば面白くなるだろうなと」。
さらに、「ダメな人たちが頑張る姿が好き」と監督。「実際のテレビ業界の人たちも、みんな視聴率に必死で、どうにか面白いもの作ろうとしている。期待に応えようとすると、時にやりすぎて叩かれたりもする。彼らは本当に真剣なんだけれど、私にはそれが喜劇に見えたんですね」と話す。
『踊る大捜査線』シリーズが終わってから、『遺体 明日への十日間』などメッセージ性の強い社会派の作品に取り組んでいた君塚監督。今回はストーリーの面白さに重点を置き、一旦封印していた「踊る~」の脚本術を使って、作品を作り上げていったという。「スピード感であったり、ストーリーの緩急だったりを組み合わせて、それによって生まれる笑いを描いています。その中に『メディアとは何ぞや?』というところを盛り込みました」
昨今のテレビ業界ではテレビの作り手も悩み出している、という指摘も。「なんでこんなにも視聴率が取れないのか。なんですぐに叩かれてしまうのか。その答えが簡単に出るなら私も映画にしなかったと思いますが、すぐには出なかったから映画にしました。まだ答えははっきりしてません」
スマホ時代になり、テレビもなかなか見てもらえない状況になってきている。しかし、監督は「くだらないと言われようが、それを自分が自覚してようが、面白いものを作り続ける人が本当にすごい人だと思う。私はそういう人が大好きなんです。『グッドモーニングショー』は、喜劇の中で、頑張ってる彼らへ贈る私なりの応援歌になりました」と微笑んだ。
映画『グッドモーニングショー』は10月8日(土)より全国東宝系で一斉ロードショー。
映画『グッドモーニングショー』予告編 |
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■上映日程 10月8日(土)~ ■サイト |