9月24日(土)、京都みなみ会館で『ウルトラマンA』上映会が開催。主人公の北斗星司役を演じた高峰圭二さんが来館し、前売り券が完売するほどの盛況となった。
『ウルトラマンA』は、ウルトラマンシリーズ第5作目の作品。「帰ってきたウルトラマン」が去った後の地球に現れた新たな敵・異次元人ヤプールや、そのヤプールが送り出す怪獣以上の強敵・超獣と戦うウルトラマンAと、超獣攻撃隊・TACの活躍を描く。TV放送版リマスターをさらにブラッシュアップし、フィルムの粒状性も残したHD画像によって構成されたHD Remaster2.0 Blu-ray BOXが9月27日に発売されている。
今回は、毎月怪獣特撮映画を上映している京都みなみ会館で、第23話「逆転!ゾフィ只今参上」と第30話「きみにも見えるウルトラの星」を上映。イベントは、特撮ライターの馬場卓也さんと中村哲さんの司会により、高峰圭二さんとのスペシャルトークが繰り広げられた。
高峰さんは登場するや、46年前の作品の上映で満席という快挙に大喜び。まずは、26歳で『ウルトラマンA』に出演した経緯について、『柔道一直線』の桜木健一さん、近藤正臣さんに誘われてカメラテストを受けたら1,2週間後に出演が決定し、上京して同じ事務所に入った話を披露。「東京での初レギュラーで、しかも20歳ぐらいの役。見た目も演技も若作りしないといけなかった」と振り返った。
高峰さん自身、この役が決まるまでにウルトラマンシリーズは見たことがなかったという。だが「『帰ってきたウルトラマン』で団次郎さんが主役をやっているのは知っていた。MG5のCMで一世風靡していたので、ヒーローのようなカッコよさがあった」と話す。
その後出演した映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』のイベントに出ると、「作品にリアルタイムで触れたであろう、いい大人たちが圧倒的に多くてカルチャーショックを受けた」と話す高峰さん。「この人たちは子どもの頃からウルトラマンシリーズを忘れずに一緒に人生を歩んでくれているので、大事にしないといけないと感じました」と話した。
今回上映された第23話「逆転!ゾフィ只今参上」(脚本・監督:真船禎)についての思い出話も。役者10年目で、脚本を読むとだいたい監督の意図が想像がつくようになっていたという高峰さんにとっても、真船監督は「現場に行かないとどういう撮り方をするのか分からない、怖さと楽しさがある監督だった」という。「監督は、重いカメラを手持ちで360度振り回して長回しで撮影したり、ライトを極力排除したりと通常は行わない手法を平気でやる監督だった」と語る高峰さん。好きなシーンは「隊長と2人になって河原で話すシーン」だ。
ちなみに『ウルトラマンA』の最終回では「優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い~」というセリフがあるが、これは脚本家の市川森一さんが書かれたもの。「心の片隅に置いておいてほしいセリフ」と来場客に呼びかけた。イベントの最後にはウルトラマンAも登場し、拍手喝采の中、トークイベントは終了した。
『「ウルトラマンA」Blu-ray BOX』は9枚組のスタンダードエディションが29,800円、10枚組に封入特典付きのAmazon限定版が49,800円にて好評発売中。
なお、京都みなみ会館では、10月15日より「ウルトラマンシリーズ放送開始50年スペシャル上映!ウルトラ大全集」と題して、1年間毎月ウルトラマンシリーズから厳選した作品が上映されゲストも来館予定。現在、便利でお得なウルトラ大全集PART1全プログラム鑑賞フリーパスA・Bがみなみ会館窓口で発売中。
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■映画館 京都みなみ会館 (京都市南区西九条東比永城町79、TEL 075-661-3993) ■サイト |