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終戦の夏、あの衝撃作が再び銀幕に 塚本晋也監督作『野火』京阪神で再上映

戦後70年の節目を迎えた2015年に公開され、大きな反響を得た塚本晋也監督作『野火』が、今年の夏にもアンコール上映される。関西ではシネ・ヌーヴォ、シアターセブン、塚口サンサン劇場、豊岡劇場、京都シネマで上映。

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『野火』(2014年、87分)は、大岡昇平の同名小説の映画化作品。もともと1959年に市川昆監督により映画化されたが、今回は塚本晋也さんが監督・脚本・製作・主演をつとめて再び映画化した。第二次世界大戦末期、日本軍の敗北が濃厚となった時期のフィリピン戦線で、結核をわずらった田村一等兵を中心に、極限状況下での人間たちの物語が描かれる。
2015年の夏に合わせて公開された同作は、映画ファンをはじめとして高い評価を確立。キネマ旬報ベストテンの日本映画2位に選ばれたほか、毎日映画コンクールでは監督賞・男優主演賞をW受賞、日本映画プロフェッショナル大賞監督賞受賞など、様々な栄冠に輝いている。

監督・主演の塚本晋也さんは、『鉄男』(1989年)がローマ国際ファンタスティック映画祭のグランプリを受賞するなど、国際的な評価が高い映画監督。『鉄男II BODY HAMMER』(1993年)、『六月の蛇』(2003年)、『ヴィタール』(2004年)、『鉄男 THE BULLET MAN』(2010年)のほか、沢田研二主演の『ヒルコ/妖怪ハンター』(1991年)、松田龍平主演の『悪夢探偵』(2007年)、歌手のCocco主演の『KOTOKO』(2012年)などを手がけた。

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(C)SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER

終戦の夏に合わせて今年の再上映が決定。関西では大阪・九条のシネ・ヌーヴォと十三のシアターセブンでそれぞれ2週間、兵庫の塚口サンサン劇場で5日間、京都シネマで1週間の上映が予定されている。
その他、東京・埼玉、神奈川などでもアンコール上映が行われる。

もともとは塚本監督の映像会社「海獣シアター」が配給を行っていた同作だが、さらに長きにわたっての上映を見越して、2016年4月に新日本映画社に配給を委託した。塚本監督は「戦後70年の映画で終わらないよう、まだまだ見せ込んでいかなければならないと思っています。どうかこの先も「野火」をよろしくお願いします。」とコメント。

また、今回同作を上映する塚口サンサン劇場の担当者はツイッターで「時代が大きく動こうとしている雰囲気が高まっている中、様々な考えやいろいろな意見があって然るべきだと思います。きっと何かしらの影響を与える作品だと思いますので、まだ未見の方はぜひご覧ください」と呼びかけている。

映画『野火』は、大阪・九条のシネ・ヌーヴォXで8月6日(土)から8月19日(金)まで、十三のシアターセブンで8月13日(土)から8月26日(金)まで、兵庫の塚口サンサン劇場で8月6日(土)から8月10日(水)まで、豊岡劇場で9月10日(土)から9月16日(金)まで、京都シネマで9月10日(土)から9月16日(金)まで、それぞれ上映予定。
京都シネマ、豊岡劇場では塚本監督の舞台挨拶も予定されている。

ちなみに、8月5日(金)には、塚本晋也監督の自主製作から自主配給に至るまでの系譜をまとめた「塚本晋也『野火』全記録」(塚本晋也・著、洋泉社・刊)も発売される。

映画『野火』予告編

詳細情報
■上映日程
・シネ・ヌーヴォX
 8月6日(土)~8月19日(金)

・シアターセブン
 8月13日(土)~8月26日(金)

・塚口サンサン劇場
 8月6日(土)~8月10日(水)

・豊岡劇場
 9月10日(土)~9月16日(金)

・京都シネマ
 9月10日(土)~9月16日(金)

■映画館
シネ・ヌーヴォ
大阪市西区九条1-20-24、TEL 06-6582-1416

シアターセブン
大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ5F、TEL 06-4862-7733

塚口サンサン劇場
尼崎市南塚口町2-1-1、TEL 06-6429-3581

豊岡劇場
兵庫県豊岡市元町10-18、TEL 0796-34-6256

京都シネマ
京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620番地COCON烏丸3F、TEL 075-353-4723

■サイト
映画『野火』公式サイト
シネ・ヌーヴォ
シアターセブン
塚口サンサン劇場
豊岡劇場
京都シネマ