松竹映画120周年を記念し、「監督」と「女優」の2つの側面から計42作品を8週間にわたって上映する特集企画。大阪のシネ・ヌーヴォで開催中。
松竹映画が「女優王国」と呼ばれたのは、さまざまなスター女優を輩出したことに由来する。2015年に逝去した原節子をはじめ、高峰秀子、岸恵子、岡田茉莉子といった、往年の映画文化を代表する女優たちが様々な作品に出演し、華を添えた。
また松竹映画は、監督を優遇することで質の高い作品を生み出すことに成功したことでも知られている。東映と日活が花形俳優を中心としたスターシステム、東宝がプロデューサー主導のプロデューサーシステムが特色なのに比べて、松竹映画は監督主導のディレクターシステムを押し出し、脚本を兼務する監督も多数輩出した。小津安二郎や木下惠介、澁谷実らも、松竹映画から育っていった監督だ。
今回は松竹映画が120周年を迎えたのを記念し、そうした松竹映画の2つの側面、「女優」と「監督」に焦点を当てた特集上映を実施。
原節子の追悼特集も行い、小津監督の『東京物語』『麦秋』『晩春』などを含む合計42本の作品を8週間にわたって一挙に上映する。うち9本は、先端のデジタル技術で甦ったデジタル修復版。
「この規模での開催は全国でも当館だけの大特集です」と山崎支配人は話す。
特集上映「松竹120周年祭 女優王国松竹、そして松竹の監督たち」は、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで4月30日(土)からか実施中。6月24日(金)まで。
詳細情報 |
■開催日程 4月30日(土)~6月24日(金) ■料金 当日5回券6,000円、シニア5回券5,000円、会員5回券4,500円 ・レイト割引 19:00〜以降の回は1,000円均一 ■映画館 |