9月9日(日)、ドキュメンタリー映画『石巻市立湊小学校避難所』の藤川佳三監督と瀬々敬久プロデューサーが、大阪・十三の第七藝術劇場を訪れ、舞台あいさつを行った。
藤川監督と瀬々プロデューサーが登壇 |
『石巻市立湊小学校避難所』は、宮城県の同名の避難所を半年にわたって撮影したドキュメンタリー作品。監督の藤川さんが震災後の4月21日から、避難所が閉鎖する10月11日まで、ほぼずっと同地に寝泊まりしながら撮影し、完成した。
被災地のような場所に行くのが初めてだった、と話す藤川監督。現地の人の姿をカメラにおさめはじめたものの、「避難所で過ごすということは、過ごした人でないとわからないものだ」と実感したという。「私も一緒になって寝泊まりする中で、現地の人たちを知っていきました。その過程がこの映画になったのではないか、と思う」と撮影の時のことを振り返る。
「被災地にはもちろん悲しみがたくさんあったけど、生きるエネルギーもすごくたくさんあるのを感じました。人ってすごいな、と思いました。ぜひたくさんの人にこの映画を見てほしい」と呼びかけた。
2人の話に聞き入る観客 |
瀬々プロデューサーは、「今はまだ復興途中で、原発の問題もある。まだまだ非常時が続いている状況だと思う。そういう時でも、人間っていうのは出会いだったり別れだったり、普通の生活があるもの。それは海外の紛争地帯も同じ。そういうことを私たちはもっと考えていかなければならないのでは、と感じた」と話し、最後に「この映画を完走しきった藤川君は、立派だ」と監督の労をねぎらった。
『石巻市立湊小学校避難所』は第七藝術劇場で上映中。9月21日(金)まで。
監督とプロデューサーのインタビューはこちらの記事で。
パンフレット購入者にサインをする藤川監督 |
■サイト
【キネプレ記事】石巻の避難所映したドキュメンタリー 十三で上映
http://www.cinepre.biz/?p=1762
第七藝術劇場
http://www.nanagei.com/
『石巻市立湊小学校避難所』公式サイト
http://www.minatohinanjo.com/