戦後70年の特別企画として、京都の立誠シネマが洋画と邦画の「対バン形式」での特集上映を実施。「ディストピア篇」「ユートピア篇」「黎明篇」の3つ、計6作品の映画を上映する。
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戦後70年の節目にあわせて、京都のミニシアター立誠シネマがおくる3連発の特集上映。
まず第1弾として、「ディストピア篇」を実施。別の惑星に降り立った地球人が神となるアレクセイ・ゲルマンの話題作『神々のたそがれ』(2013年、177分)と、大阪南部を舞台に、若い女性の生殖器を奪い、愛するマネキンに命を吹き込もうとする青年を描くカルト作『追悼のざわめき』(1988年、150分)を上映する。
つづいての「ユートピア篇」では、第二次世界大戦後に内紛を経たウクライナで、聾唖学校を温床とした裏組織を描く異色作『ザ・トライブ』(2014年、132分)と、脳性麻痺を持つ重度の身体障害者が殺人鬼というショッキングな設定が話題を呼んだ『おそいひと』(2004年、83分)をセレクトした。
最後の「黎明篇」では、9万人の広島市民が制作に参加し、原爆症のトラウマとその地獄絵図を克明に描くも、当時劇場公開されなかった『ひろしま』(1953年、104分)。そして戦後10年余を経て、広島に滞在するフランス人女優と日本人建築士の情事を通して、「ヒロシマ」を描く『二十四時間の情事』(1959年、90分)を上映する。
“ヒロシマ”を描く国内外の作品から、一見“戦後”には関連性のないものも含め、1953年~2014年の作品が並んだ今回のラインナップ。「まるで共通項はないかにも見えます。しかしそこに通底するのは、時、場所、シチュエーションは異なれど、完膚なきまでの“絶望”を経て、それでもなお輝きを放つ映画だということです。ここにある私たちと、彼方にある誰か。そのどちらもの視座を併せて観ることを、この時節にみなさまと共有できれば幸いです」と呼びかけている。
立誠シネマの戦後70年企画は、「vol.1ディストピア篇」が7月25日(土)から、「vol.2ユートピア篇が8月8日(土)から、「vol.3黎明篇」が8月15日(土)すら、それぞれ開催。
映画は『神々のたそがれ』が7月25日(土)から8月14日(金)まで、『追悼のざわめき』が7月25日(土)から8月7日(金)まで、『ザ・トライブ』が8月8日(土)から8月28日(金)まで、『おそいひと』が8月8日(土)から8月20日(木)まで、『ひろしま』が8月15日(土)から8月28日(金)まで、『二十四時間の情事』が8月15日(土)から8月28日(金)まで、それぞれ上映。
詳細情報 |
■開催日程 ・vol.1ディストピア篇 7月25日(土)~ 『神々のたそがれ』7月25日(土)~8月14日(金) 『追悼のざわめき』7月25日(土)~8月7日(金) ・vol.2ユートピア篇 ・vol.3黎明篇 ■映画館 ■サイト |