ピンク映画の第1人者渡辺護さんの遺志を継いで完成したピンク映画50周年記念作『色道四十八手 たからぶね』が、大阪の第七藝術劇場で11月15日(金)から公開へ。神戸映画資料館、京都みなみ会館でも順次上映予定。
渡辺護さんは、大手映画会社以外のポルノ映画、通称「ピンク映画」の監督として活躍。1965年に『あばずれ』で監督デビューを果たした後、同ジャンルの黎明期から支えつづけ、劇場用映画を200本以上製作した。2013年死去。
『色道四十八手 たからぶね』(2014年、71分)は、2012年が、1962年に公開されたピンク映画第1号『肉体の市場』から50年を迎えることから、それを記念した作品として企画されたもの。渡辺さんを監督に迎え、25年に渡りピンク映画専門誌を発刊するPGと、関西を拠点にピンク映画のフリーペーパーなどを手がける「びんくりんく」ら、ピンク映画ファンたちが自主制作の形で、35ミリフィルムによる同作の実現に挑戦した。
だが制作準備途中で、渡辺さんが他界。脚本を手がけた井川耕一郎さんが監督を引き継ぎ、作品を完成させた。
結婚一年目の新婚夫婦である、一夫と千春。ある晩、千春が寝言でつぶやいた「たからぶね」が四十八手のひとつであると知る。さらに、うぶに見えた千春が、結婚前から叔父と関係があったことが発覚。一夫は叔父の妻と結託し、2人に仕返しを計画する・・・というストーリー。
10月からは東京・渋谷のユーロスペースにて公開された同作。11月からはいよいよ関西一円での上映がスタートする。まず大阪・十三の第七藝術劇場で11月15日(土)から21日(金)まで上映。その後は、神戸・新長田の神戸映画資料館で12月5日(金)から9日(火)まで、京都みなみ会館で12月20日(土)から26日(金)まで、それぞれ上映される。R18指定。
また、生前の渡辺監督に井川さんがカメラを向けたドキュメンタリー映画『糸の切れた凧 渡辺護が語る渡辺護』は、第七藝術劇場で11月8日(土)から14日(金)まで、神戸映画資料館で11月29日(土)・30日(日)に上映予定(神戸映画資料館は、『つわものどもが遊びの後 渡辺護が語るピンク映画史』と併映)。
『色道四十八手 たからぶね』予告編 |
詳細情報 |
■上映日程 第七藝術劇場 11月15日(土)~21日(金) 神戸映画資料館 京都みなみ会館 ■映画館 神戸映画資料館 京都みなみ会館 ■サイト |