8月18日(土)より十三・第七藝術劇場にて、『フィリップ・ガレル監督 愛の名作集』が上映されています。上映作品は『愛の残像』(108分、2008年)、『灼熱の肌』(95分、2011年)の2作品。9月7日(金)まで。
『愛の残像』(c)2008 – Rectangle Productions / Studio Urania |
フィリップ・ガレルはフランス出身の映画監督。ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を、国際批評家連盟賞を受賞するなど国際的評価も高い。13歳の時から8ミリ映画を制作したと言われている。20歳の時、アンディー・ウォーホルに感銘を受けアメリカへ。
リアルな言葉と日常の風景を用い、自己の体験が色濃く反映された作品を作り続けてきたガレル。今回彼が新たに生み出した、私小説のような作品が『愛の残像』と『灼熱の肌』。第七藝術劇場では「大人たちに贈る“正統派ロマンチシズム”。珠玉のフランス映画をお楽しみください」と呼びかけている。
『灼熱の肌』(c)2011-RECTANGLE PRODUCTIONS / WILD BUNCH / FARO FILM / PRINCE FILM |
以下、一色プロによる『灼熱の肌』(95分、2011年)レポート。
映画は、画家であるフレデリックが自らの命を絶とうと車で木に激突するシーンから始まる。
これから観る方のためにストーリーは割愛するが、とても“女々しい”映画であった。
女々しくて女々しくて、自分と重なり合い、悲しくて安心した。
私は女なので一部想像にすぎないが、男心も女心も素晴らしく忠実に描かれていたと感じた。
共に過ごしていても孤独を感じる女と、それを疎ましく思う男。誰もが共感を得ることができるだろう。
女はいつだって寂しいのだ。どうして欲しいというわけではない、自分を一番にして欲しいとも思わない、あなたの好きなことをしていて良いから大きな愛を感じさせていて欲しい。
男の愛し方はいつも間違っている。そうじゃないんだ。そうじゃなくてもっと私を見て欲しいの、画家のあなたはどうして私を描いてくれないの?友達と語り合うのもいいけれど、たまには私のこともかまっておくれよ。
・・・と書くと、私の愚痴のように聞こえるかもしれないが、大半の女は同じように考えているのではないだろうか。
中身のない空っぽの自分をいっぱいにして欲しくって男にすがってしまう。満たされなければまた別の男を探す。わかっていても繰り返してしまうのだ。
悲しい女の性を、男には是非知って欲しい。女性には共感してもらい、安心して欲しい。
女の私はこの様に感じました。男の方はどの様に感じるのでしょう。是非、感想を聞かせてくださいね。(よければinfo@cinepre.bizまで)
『フィリップ・ガレル監督 愛の名作集』は8月18日(土)~9月7日(金)、第七藝術劇場で上映中。9月8日(土)から神戸アートビレッジセンターで、近日中には京都シネマで上映される。
■上映日時
8月18日(土)~8月24日(金)
14:30~・16:40~・18:50~
8月25日(土)~8月31日(金)
18:50~・21:00~
9月1日(土)~9月7日(金)
10:20~・12:30~
■料金
当日券 一般1,800円、専門・大学生1,500円、シニア1,000円
■上映場所
第七藝術劇場
(大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6階 、TEL 06-6302-2073)
■サイト
第七藝術劇場
http://www.nanagei.com/
フィリップ・ガレル 愛の名作集
http://www.nanagei.com/movie/data/614.html