9月12日(金)から開催予定の「なら国際映画祭2014」のラインナップが発表。同祭を手がける映画作家・河瀨直美さんが大阪のアップルストア心斎橋に登壇した。
「なら国際映画祭」は、奈良県出身・在住の映画作家・河瀨直美さんの呼びかけにより、2010年にスタートした映画上映イベント。世界各国の映画を上映するほか、若手監督の作品制作の助成や寺・小学校での野外上映、アートイベントなどを盛り込んだ一大フェスティバルとして、2年に一度のペースで開催されている。
今回は、9月に開催される第3回の、「なら国際映画祭2014」のラインナップを発表するべく、河瀨直美さんと同祭実行委員長の中野聖子さんが大阪・心斎橋のアップルストアに登場。河瀨さんは、同祭を立ち上げた経緯について「映画祭は、自分を日本から世界へ、扉を開いて紹介してもらえた場所。そんな扉を開く場所が日本の、奈良の地にあってもいいんじゃないか、と考えました」と話す。そして2007年から企画を始動し、2008年のプレイベント、2010年の第1回開催へとこぎつけた歴史を語った。
河瀨さんはさらに、「NARAtive」と名付けた、世界の監督たちに奈良で映画を撮ってもらうという試みについても言及。「地元の人にとってなじみのある風景が映画の撮影で使われ、スクリーンに映る。そのとき自分の町を誇りに思う人が増えるんです。それをやっていきたいと思いました」と話した。
その後は、NARAtive 2014 Filmのオープニングフィルムとして上映される、韓国のチャン・ゴンジェ監督が奈良県五條市を舞台に制作した『ひと夏のファンタジア』や、応募150本の中から選出され「NARAtive コンペティション」で上映される、海外からの作品8本を解説。また学生映画枠の「NARA-wave ー学生映画部門ー」や特別招待作品についても触れられたほか、東大寺学園高等学校の在学生で河瀨さんプロデュースの元、映画『瘡蓋譚』を制作した上野遼平さんについての紹介も行われた。
最後には、映画祭期間中のその他の催しの紹介も。奈良にかつてあった映画館「尾花座」の復活上映や、自転車発電上映会、小学校の校庭上映、春日大社での奉納上映、元興寺での前夜祭など、多彩なプログラムが発表。河瀨さんが「奈良の町全体を映画館にしたい、という思いでやっています。ぜひ足を運んでみてください」と呼びかけた。
「なら国際映画祭2014」は、9月12日(金)から9月15日(月・祝)まで、ならまちセンターなど奈良市内各地で開催予定。
前日の9月11日(木)には、元興寺で松田美由紀さんの朗読会が開催されるほか、初日の9月12日(金)17時からは、奈良県新公会堂にてオープニングセレモニーが実施される。
現在前売券を発売中。入会すると、映画祭のフリーパスや、プレミア上映への招待、毎月実施のシネマテークの年間パス、そしてレッドカーペットに参加する権利が与えられる「レッドカーペットクラブ」への入会(10,000円)も受け付けている。
詳細情報 |
■開催日程 9月12日(金)~9月15日(月・祝) ■料金 ・当日 ※学生部門の「NARA-wave- 」は1日券500円 ※レッドカーペットクラブに入会(10,000円)すると、映画祭フリーパス、プレミア上映への招待、毎月のシネマテーク年間パス、レッドカーペットに参加する権利が与えられる ■開催会場 ■サイト |