シネマート心斎橋で6月21日(土)、「活弁!シネマートライブ」が開催。無声コメディ映画に合わせて生演奏と、活動弁士佐々木亜希子さんの語りが披露された。
東京のシネマート新宿で今年3月からスタートしたイベント上映が、大阪初開催。活動写真とも呼ばれていた日本の無声映画(サイレント)時代に、登場人物のセリフや状況が活動弁士たちによって語られていた体験を、今の時代によみがえらせようと行われている。
今回は、『イタリアの麦わら帽子』(1927年、73分)を上映。結婚式の当日、式に馬車で向う新郎が、とある貴婦人の麦わら帽子をダメにしてしまい、夫人の浮気相手だった将校が激怒し弁償を迫る、というストーリーで、フランスでコメディ映画を作りつづけたルネ・クレール監督作だ。
登壇したのは、2001年からは活動をはじめ、コメディ、シリアスもの、時代劇、アニメなど160作品以上のレパートリーを持つという活動弁士の佐々木亜希子さん。今回も、登場人物それぞれの声色を切り替えつつ、情景描写を織り交ぜながら映画を分かりやすく活写した。
さらに、クロマティックアコーディオン奏者のかとうかなこさんと、フィドル奏者の大森ヒデノリさんも登場し、今回の映画のために付けた曲や効果音をシーンの展開に合わせて演奏し、会場を盛り上げた。
「自分たちで台本を描き、オリジナルの音楽を付けた」と語る佐々木さん。「無声映画は、世界中で上映される時、シーンを切ったり抜いたりされるのが普通でした。だからそれぞれの国のフィルムが、違う形で保存されています」と無声映画についても解説した。
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