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新感覚バイオレンスミステリーが誕生 『渇き。』いよいよ公開

1人の失踪した美少女をめぐる暴力的な新感覚アクションミステリー映画『渇き。』(役所広司さん、小松菜奈さんら出演、中島哲也監督)が公開へ。

『渇き。』写真
左から、役所広司さん、小松菜奈さん、中島哲也監督

『渇き。』(2014年、118分)は、第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した深町秋生作「果てしなき渇き」を映画化したもの。優等生でマドンナ的存在の加奈子が失踪するところから物語がスタートし、元妻から娘の捜索を頼まれた元刑事の藤島が、その足取りを追っていく。だが交友関係をたどりながら、今まで知らなかった娘の本当の姿を知っていき、どんどん暴走していく・・・というストーリー。
元刑事でろくでなしの藤島を役所広司さん、謎に包まれた娘・加奈子をモデル出身の小松菜奈さんが演じているほか、妻夫木聡さん、二階堂ふみさん、橋本愛さん、オダギリジョーさん、中谷美紀さんら実力派俳優が脇を固めている。R15指定。
監督は、『下妻物語』(2004年)、『嫌われ松子の一生』(2006年)、『告白』(2010年)などを手がけた中島哲也さん。

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(C)2014「渇き。」製作委員会

原作について中島監督は、「血みどろで、まともな人間が1人も出てこない。架空の小説と言えども、1人ぐらいは読者が感情移入できるような人が出てくるのが普通なのに、1人もいないんです」と紹介。「でも全員がとてもエネルギッシュだと感じました。この原作をこのテンションのまま映画にすれば、今まで誰も観たことがない新しい人間ドラマが作れるんじゃないかと考えました」と胸の内を語った。

主演の役所広司さんは「台本を見て、ぜひやらせてほしいと思いました。日本映画を背負っていく中島監督が、日本映画に活を入れるように作られる映画のような気がしました」と振り返る。小松菜奈さんは加奈子について「自由で何を考えているかわからないけど、人を引き付ける不思議な魅力を持っている女の子だと思います」と話した。

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(C)2014「渇き。」製作委員会

「暴力に満ちているけど、やっぱり愛の物語だと思います。みんなが愛に飢えているんじゃないかな」と役所さん。中島監督は「演じることを生業をしている俳優さんは、人間の正の部分も負の部分も濃縮して持っている気がするんですが、悪役を演じてもらうとみんなとてもイキイキしてくるんです(笑)」と笑いながら語った。
主演を役所さんにお願いした理由については、「藤島というキャラには、凶暴さと滑稽さを両方入れたかった。それを演じられるのは、役所さんしかいない」と思ったという。

暴力やエロスなどをどぎつく描き、ある意味“極端”な映画に仕上がったことについて「文化が優れているというのは、いい作品が一つある、というのではなく、幅があるということだと思うんです。似たような映画がたくさんある状態は、あんまり豊かとは言えない気がします。ものすごく暴力的で人間のイヤな面しか描いていない映画があってもいいんじゃないか、そんな映画がある状態が豊かなんじゃないか、と思ってます」と話す中島監督。

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(C)2014「渇き。」製作委員会
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(C)2014「渇き。」製作委員会

「これは本当にごった煮の映画なんで、感じ方がバラバラであっていい。映画観終わったあと作品について話すことで、お互いがその人柄について知る機会になるんじゃないかな」と期待を寄せる中島監督。
役所さんは「若者たちの世界も残酷に描いているけど、現実の方がもっと怖いのでは、とも思います。だから同世代はいろんなことを感じるかもしれません。全てを説明することなく感覚的に観てもらえれば、何かがガンっと伝わるのではと思ってますので、ぜひいろんな人に観てもらいたいです」と呼びかけている。

映画『渇き。』は、6月27日(金)に公開予定。6月27日(金)から7月4日(金)の8日間は、学生早割1,000円サービスを実施する。R15指定。

※追加情報
学生早割期間が、7月18日(金)まで延長されました。
また、TOHOシネマズ梅田にて7月6日(日)15時45分の回の上映前に、小松菜奈さんの舞台挨拶が決定。現在、チケット販売中。詳細はこちら

予告編

詳細情報
■上映日程
6月27日(金)~

■サイト
『渇き。』公式サイト