映画好きたちがグラス傾ける夜を　林海象監督のBAR探偵が7周年

「私立探偵濱マイク」など数々の探偵もので知られる林海象監督が手がけた京都の「BAR探偵」が、2014年4月で7周年を迎えた。

林海象さんは、『夢見るように眠りたい』（1986年）でデビューした映画監督。同作をはじめとして、『アジアンビート』シリーズ、『私立探偵濱マイク』シリーズ、『探偵事務所5』など、探偵ものを多く手がけてきた。後進の育成にも意欲的で、先日までは京都造形芸術大学映画学科で教授として勤務。現在は東北芸術工科大学映像学科で学科長をつとめている。

「BAR探偵」は、そんな林海象監督が手がけたバー。以前は喫茶店だった店舗を改装し、2007年4月にオープン。林監督の知り合いや俳優、映画関係者だけでなく、映画好きや学生たちも多数訪れる人気店となった。
スタッフの多くは、京都造形芸術大学の在学生たち。現在の店長を務める藤本啓太さんも卒業生で、同大学の学生たちがプロの俳優と映画をつくる「北白川派」プロジェクトにも参加し、永瀬正敏さん主演の『二人ノ世界』を監督として製作している（現在は編集作業中）。

店内にはさまざまな仕掛けも満載。林監督の映画や探偵にまつわるコレクションが展示されているほか、奥の隠し部屋も人気になっている。本棚を押し開けると出現する隠れ家的空間では、プロジェクター上映の鑑賞やちょっとした交流会も可能。

隠し部屋の中

またイベントも精力的に実施。過去にはライブイベントを行ったり、林監督がバーテンダーをつとめたり、マジックを披露したりと、さまざまな企画が実施されてきた。8年目に突入した今後も、探偵や映画にまつわるイベントを手がけていくという。

BAR探偵は、開店19時、閉店翌2時。月曜定休。
叡山電鉄「元田中駅」徒歩3分、京阪「出町柳駅」徒歩15分。