48時間以内に短編映画を制作する「Osaka 48 Hour Film Project」で2013年に制作され、最優秀作に選ばれた『わたしのお菓子』が、今年のカンヌ国際映画祭で上映される。
「The 48 Hour Film Project」は、2001年より世界中で毎年行われている映画制作コンペティション。お題や小道具、セリフなどが指定されてから、48時間以内に撮影・編集を行わないといけないというもの。それぞれの都市の優秀作を一挙に上映する映画祭も開催し、その中でさらに選ばれた作品は、カンヌ国際映画祭で上映されることもあって、毎年多くの映像クリエーターが参加している。
日本では2011年に大阪でスタート。2013年で3回目を迎えている。2013年の大阪開催時には、台風の迫る悪天候の中、25作品が完成した。
今回カンヌ国際映画祭での上映が決まった『わたしのお菓子』は、大阪の映像制作会社に勤務する山下修平さんが制作した短編作品。お菓子づくりが唯一の趣味の女性が、その菓子がもたらす“ある影響”に気づき、人生が転換するさまを、すこし不気味なテイストで描いている。
2013年のプレミア上映会後に実施された結果発表で、作品賞・監督賞・撮影賞・編集賞・主演女優賞、そして最優秀賞に輝いていた。
その後、今年3月にアメリカで行われた優秀作の映画祭「Filmapalooza 2014」で上映。高評価を得て、カンヌ国際映画祭へ出展する10作品のうちの1つに選出された。
今回5月15日(木)に大阪市内で行われた記者会見には、山下修平さんと、同作主演の下間都代子さん、Osaka 48 Hour Film Project シティプロデューサーの森亮太さん、そして日本映画撮影監督協会副理事長の山内嘉信さんらが出席。
Filmapalooza 2014で大阪の作品が選ばれたことについて山内さんは、「他の作品もとてもレベルが高かったが、その中で評価されたことで、大阪の映像制作のレベルを示すことができた」と笑顔に。
山内さんは、「大阪をショートフィルムのメッカにしたい」と考えていたといい、「このコンペが可能性を見せてくれた」と話した。大阪観光局長の加納國雄さんは、「若い力や新たな才能を発掘する場として、今後のさらなる連携を考えています。映像の街、大阪を発信していきたい」と抱負を語った。
カンヌ国際映画祭は、5月14日(水)~5月25日(日)まで開催。『わたしのお菓子』は、現地時間の5月20日(火)に上映される。
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■サイト ・The Osaka 48 Hour Film Project ・The Osaka 48 Hour Film Project(facebookページ) ・48時間の成果お披露目 コンペ参加作品25本一挙上映[レポート] |