大阪・十三のシアターセブンで4月25日(金)、「もちより!!! 一般批評学会 × 映像 VOL.2」が開催され、タンサンファブリーク考案の新ゲームも披露された。
2011年から活動している「一般批評学会」が、2014年1月より積極的に取り組み始めた対外的イベントの一環。
「一般批評学会」は、映画やその他さまざまな作品をモチーフにしたコミュニケーションや思索を生み出すことを目的としているチームで、「メソッド」と呼ばれる作品鑑賞後のルールを多数考案。それらを参加者に体験してもらいながら、新たな観賞スタイルを模索している。
今回は今年1月に引き続き、シアターセブンで開催。投稿された動画作品を観賞したあと、メソッドを実施した。
「実は監督がその場にいた、という仮定の下、1人が監督役となって観客の質問に答えていく」という「モクアミ」メソッドや、映画のタダ券が当たったという設定で作品の予告編を観賞し、それを見ていない人に魅力を伝えて観賞してもらうことを目指す「タダ券」などが行われた。
中には、「モクアミと同様に作者の質疑応答が行われた後、本当の作者を名乗る者が現れ、場をかきみだしたのち、2人で陳謝する」という「HIROSHIMA」(仮)というものも。
また幕間には、京都のボードゲーム制作会社タンサンファブリークの朝戸一聖さんが登壇。同社が取り組んでいる「人間ゲーム」や「カタラシテーナ」などのコミュニケーションゲームを紹介した後、今回のために特別にデザインしたというルール「集合的無意シーク」を披露した。
作品を見た人の半分が、作品を一言で表すテーマやキーワードを書いて残り半分に渡し、その半分はインディアンポーカーのように1枚を自分だけ見えないように頭にかざす。そして作品の感想を述べ合う中で、自分のカードに書かれたキーワードが言えたら勝ち、ただもう一つはNGワードで、こちらを言ってしまうと負け、というゲーム。
今回は、あるアニメ作品を観賞した後、9人が登壇し、このルールを体験した。
「ゲームと言っても、デジタルではなくアナログゲームばかり手がけています。アナログでは人と遊ぶのがメインなので、コミュニケーションに重きを置いています」と話す朝戸さん。
一般批評学会主宰の岩淵拓郎さんは、「同じような取り組みをしているタンサンファブリークさんを知り、ぜひにと思ってゲストに来ていただきました。こちらが開発しているのがメソッドで、タンサンファブリークさんはゲーム。その違いも面白いし、学ぶところも大きかった」と振り返った。
一般批評学会は今後も、関西の様々な場所でイベントを実施予定。「メソッド」も募集しているので、興味のある方は公式サイトを覗いてみてほしい。
■サイト
一般批評学会
http://www.strikingly.com/ippanhihyo
映像をユニークな視点で解きほぐす 一般批評学会が開催[レポート]
http://www.cinepre.biz/archives/9901