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映画作りや『恋の渦』秘話も 立誠小で大根仁監督がトーク

京都の元・立誠小特設シアターで3月29日(土)、映画『恋の渦』の大根仁監督が2回にわたってトークショーを実施。上映中だった同作や、「じゃりん子チエ」「ルパン三世」などの往年のTVアニメ作品について語った。

大根監督_ポスター
元・立誠小特設シアターを訪れた大根仁監督

大根仁さんは、近年はドラマ「モテキ」や「まほろ駅前番外地」、映画『モテキ』などで知られる映画監督。特に低予算で制作され2013年に公開された映画『恋の渦』(2013年、140分)が、口コミを中心に爆発的なヒットを記録。多くのミニシアターで満席となり、上映期間が延長されるなど、大きな話題を呼んでいた。

今回は、京都の元・立誠小特設シアターで同作や、京都文化博物館の「ぶんぱく青春映画祭 ヨリ道ノススメ3」との提携で「じゃりん子チエ」「ルパン三世」「名探偵ホームズ」「パンダコパンダ」といった、宮崎駿さん・高畑勲さんらの往年のアニメ作品が上映されていたことから、トークショーが実現。それぞれの上映後に1回ずつ、観客の前でトークショーを行った。

大根監督_トーク中
トークを行う大根監督

まずアニメ上映の後に登壇した大根さんは、多くのアニメが30分で作られていることに触れ、「30分のドラマを作るのはすごく勉強になります。起承転結をちゃんと考えないといけない。削がないといけない部分も出てくるけど、それがテンポ良さにつながります」と解説。
「宮崎駿さん・高畑勲さんら有名監督も、まず30分のアニメ作品を作るところからはじまって、それがジブリ作品につながっていると思います。30分作品でいろいろ練習もしたんじゃないでしょうか」と話した。

その後、『恋の渦』が上映され、こちらでもトークショーを実施。満員となった観客に向かい、映画の製作秘話を披露した。
もともと原作の劇団ポツドールの三浦大輔さんの舞台「恋の渦」を知っていて、映画化したいと考えていたという大根監督。「舞台に映像が勝てるのは、カメラと編集だと思っています」と話し、作中の3つの部屋について「まるでテレビのチャンネルを切り替えるようにそれぞれの様子を見せられないかなと考えた」という。

大根監督_満席
満席の観客が聞き入った。

本作が撮影日数わずか4日間で、低予算のもと作られたことにも触れた大根監督。「スポーツは、低予算のアマチュアがプロに勝つのは難しいけど、映画はまだそれができる可能性がありますよ」と呼びかけた。

その後は観客との質疑応答も実施。ロビーではサイン会も行われ、集まった観客たちが監督との交流を楽しんだ。

■サイト
『恋の渦』公式サイト
http://koinouzu.info/
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http://www.cinepre.biz/archives/10626